ホークスタウン再開発

IMG_4354.jpg

IMG_4357.jpg

 福岡市中央区のヤフオクドームに隣接する商業施設「ホークスタウンモール」が2016年春で閉鎖され、事実上所有する三菱地所が新施設に建て替えるというニュースが年末に飛び込んできた。マンション併設も検討されているという。報道機関は淡々と報じただけだったが、意外にも(?)高島宗一郎・福岡市長が問題提起してくれた。「今でもホークス戦開催時などヤフオクドーム周辺は大渋滞している。交通対策をどう考えているのか」。

 28日に行われた今年最後の記者会見で、記者からホークスタウン再開発構想について感想を問われ、マンション併設に非常な懸念を示したのだ。市の公式サイトで公開されている会見の動画によると、市長は「イベント時にはマンション住民が家に近付くこともできないのではないか」などと述べたうえで、「ヤフオクドーム周辺は福岡市民にとってのエンターテイメントゾーン。うるさいからと言って(新マンション住民から)規制を求められても困る」とあらかじめクギを刺すような発言もしている。

 市の交通対策を考えるのは市長のはずであり、「お前が言うな」「責任放棄」といった批判はあるだろう。しかし、「民間事業者は開発だけして、トラブルは税金を使って解決しろでは、それは違う」という市長発言にも一理あると思う。

 ホークスタウンモール、及びヤフオクドームがあるのは市営地下鉄唐人町駅から徒歩十数分の埋め立て地。都市高速も近くを走っているが、メインのルートは「よかトピア通り」という片側2車線の市道だ。駅からそこそこの距離があるため、車を使う利用者は少なくなく、ホークス戦やコンサートなどのイベント開催時にはこの市道や周辺道路はとんでもなく渋滞する。

 しかし、ホークス戦やEXILEのコンサートには万難を排してでもファンは駆けつけるが、交通の便が悪い商業施設にはわざわざ人は行かない。ホークスタウンモールのテナントは最盛期の100から現在はわずか37まで減っており、フロアによってはシャッター街と化している。写真は30日に撮影したものだが、夕方の早い時間だったのに人影はゼロに等しかった。

 もともとこの埋め立て地は職住近接をセールスポイントにした住宅地が計画されていた。だから貧弱な交通基盤しか整備されなかったのだが、途中で大幅変更され、ドーム球場という巨大な集客施設が誕生した。この計画変更こそが様々な問題の遠因だとは思うが、こればかりは今さら言っても仕方がない。

 現在のところ、三菱地所が公式発表しているのはホークスタウンモールの営業終了と建て替えだけで、その後の計画については「大型商業施設を中心とした再開発の実施を予定しておりますが、具体的な計画内容、名称、事業スケジュール等については、現時点で決定している事項は無く、今後検討してまいります」(同社ニュースリリース)としか明らかにしていない。従って新聞等が報じるマンション併設構想が事実かどうかはわからないが、仮に事実ならば、三菱地所サイドが交通対策についてどのような考えを持っているのか、市長だけでなく多くの市民が知りたいところだろう。

 市長の会見での発言を聞く限り、周辺地域に相当の負荷を掛けかねない構想であるにもかかわらず、三菱地所からの事前相談などは一切ないらしい。全国各地で大規模開発を手掛ける同社にとっては一案件にしか過ぎないのだろうが、福岡市や周辺住民を甘く見ているのは確かだ。甘く見られる福岡市の情報収集能力にも不安が残る。
スポンサーサイト
[Edit]
Theme: 福岡 | Genre: 地域情報

お石トンネルが景観大賞

IMG_4170.jpg

 太宰府市景観・市民遺産審議会が選定する第2回「だざいふ景観賞」の景観大賞に宝満宮参拝隧道が選ばれたと西日本新聞が報じていた。歴史を感じさせる赤煉瓦造りのトンネルで、小学生時代、遠足で宝満山に登る度に通った記憶がある。ここを抜けると、登山口の竈門神社(宝満宮)まで1㌔あまり。子供時代から標準体重を大きくオーバーし、登山が大嫌いだった私はトンネルをくぐる時はいつもいつも憂鬱な気分だった。

 このトンネルを1928年(昭和3年)に建設したのは麻生財閥の創業者で、“筑豊の炭鉱王”の一人、麻生太吉。元首相・麻生太郎氏の曽祖父に当たる。西日本新聞記事では建設の目的を<1>太宰府天満宮~竃門神社参拝ルートの短縮を図った<2>天満宮境内奥で茶屋を営む女性“お石さん”に惚れた太吉が、竃門神社近くに自宅があった“お石さん”が通いやすいようにした――の2説があるとし、<2>にちなんで「お石トンネル」の別名があると紹介している。

 別名も何も地元では一般的に「お石トンネル」と呼ばれているはずで、地元民ではないが比較的近隣に住んでいたことのある私も、「お石トンネル」の名前で覚えていた。建設者や命名の謂われまでは知らなかったが。宝満宮参拝隧道なるいかめしい正式名があったことはこの記事を読んで初めて知ったぐらいだ。

 なお、“お石さん”とは実在の女性。「筑前太宰府お石茶屋」は現存しており、この茶屋の先にトンネルがある。麻生グループのサイトには、生前の“お石さん”が太吉とのロマンスを頑強に否定していたとのエピソードが紹介されているが、無味乾燥な<1>説よりも<2>説の方がやはり面白みはあるとは思う。


     ◇

 話は変わるが、福岡市美術館で来年2月21日まで『モネ展』が開催されている。福岡市美術館と言えば、2010~11年の年末年始、『シャガール展』開催中にもかかわらず連続9日間の休館をやってのけ、美術ファンから猛烈な批判を浴びたことがある(「年末年始でシャガール展休館」)。今回も同じ過ちを繰り返しているのではないかと疑ったが、12月28日~1月4日は例年同様に休館ながら、『モネ展』会場に限り、1月2、3日は特別開室するという。
[Edit]
Theme: 福岡 | Genre: 地域情報

飯塚市議会の暴挙

201512.jpg

 福岡県飯塚市議会(定数28)が、政治倫理条例で規定された資産公開制度を廃止するという暴挙をやらかした。議員14人が連名で提案し、賛成多数で可決された。提案理由を説明した議員は「閲覧者が少なく、経費の無駄だ」と述べたという。その経費とは年間で200万円程とか。これに対して議員報酬は月額で46万円、ボーナスなしでも年額552万円だ。恐らく市民の中には「だったら議員定数を削減した方がよほど経費節減になる」と考えている人もいるだろう。それにしても情報公開が求められる世の中で、平気で逆行する神経が理解できない。

 飯塚市の政倫条例は1986年、福岡県内ではトップを切って制定されたと報道されている。これは間違いではないが、完全に正解でもない。現在の飯塚市は2006年3月、旧・飯塚市と穂波町など4町とが合併して誕生した新自治体で、この時に1986年制定の旧・飯塚市条例はいったん消滅した。翌2007年、改めて新・飯塚市で政倫条例制定が求められた際、手間暇などを嫌った市議会が旧市条例をそのまま流用したという経緯がある。だから現条例は1986年ではなく2007年に制定されたことになっている。

 問題は1986年には先進的だった条例も、21年後の2007年時点ではすでに時代遅れになっていたことだ。例えば、資産公開の対象は議員本人だけ。名義変更による資産隠しを防ぐため、公開対象を配偶者や親族まで広げるのが現在では主流であり、当然ながら市民団体からは猛反発を浴び、改正を求められた。しかし、議会側は現在に至るまで頬かむりして来た挙句に、制度そのものを廃止してしまったのだ。廃止の理由について、先の議員は「経費の無駄」というほかに、「実効性のないザル法だから」とまで述べたらしい。ザル法のまま放置したのは自分たちのくせに、それを棚に上げて廃止の理由に挙げたのだから、倫理も論理もへったくれもない。

 飯塚市議会は2013年9月にも議員1人に月額4万円を政務活動費として支給する条例案を、今回と同じく議会最終日に議員提案し、委員会審議を経ることなく賛成多数で可決した“前科”がある。以前は政務調査費として同額が支給されていたが、不適切な支出を暴く報道が相次ぎ、2011年4月の選挙前、これまた議員提案でいったんは廃止していた。にも関わらず、わずか2年後の復活だった。廃止にしても選挙目前という時期を考えれば、本当の狙いが透けて見える。議員提案とは“お手盛り”と同義語のようだ。
[Edit]
Theme: 福岡 | Genre: 地域情報

水泥棒で渇水なし


 福岡市の隣町、春日市と那珂川町に水道水を供給している「春日那珂川水道企業団」が約40年間、無許可で那珂川(写真は河口付近)の水を取り続けてきたことが今年明るみに出た。川の水を井戸に取り込み、あたかも地下水を取水しているように見せ掛ける、かなり悪質な手口。福岡県からは「違法行為は即刻やめろ」と命じられたが、そうなると1日当たり約11,000立方㍍の水(約44,200人分)が不足する。結局、福岡市が水利権を持つ那珂川の水の一部を4年間を限度に融通することになった。

 あまり関心のない話だったが、公営企業が40年にわたって水泥棒を続けてきたなど前代未聞だ。水を融通する側の福岡市は1978、1994年と2回も大渇水を経験し、ダム建設や海水淡水化などの水源開発、節水対策などに膨大な予算を投じてきた。2015年度予算でも163億円あまりが渇水対策用の五ヶ山ダム建設をはじめとするハード面の整備費に充てられている。これをよそに、春日市、那珂川町は「豊富な地下水で渇水とは無縁」と胸を張り、那珂川町に至っては市制施行を目指して人口増に走ってきた。しかし、給水人口(15万人)の約3分の1は盗んだ水で賄ってきたわけだ。

 企業団がウェブサイト上で公表している「お詫び」には、「春日那珂川水道企業団は、昭和52年の設立以降、春日市と那珂川町の水道水の安定的な供給に努めてまいりましたが、当時の予想を上回る急激な人口増加に水源の手当てが追いつかず、許可を得ずに河川からの取水を行ってきました」とあり、明らかな確信犯である。

 福岡市側は21日、春日市、那珂川町救済策を市議会に提示し、議会側も最終的には「住民に責任はないのだから」と人道面から了承したというが、反発は相当のものだったらしい。これで福岡市よりも春日市、那珂川町の方が水道料金が仮に安かったら、市民感情を配慮し、議会もたった1日限りの審議では「ウン」とは言えなかっただろうと思う。幸いと言うべきか、水道料金のバカ高さで有名な福岡市よりも、春日市、那珂川町はさらに高いのだ。

 2014年度版の『福岡市水道事業年報』によると、市民が1人が1日に家庭で使う水道水は198㍑。この数字をもとにすると、4人家族の2ヶ月の水道使用量は約48立方㍍となり、上下水道料金は14,479円となる。同条件で試算した場合、春日市は17,144円、那珂川町は17,494円と、福岡市よりも約3,000円高い。水源開発に本来必要だったはずの金を使わず、違法取水でしのいできたのにこれは不思議だ。「渇水の心配がないことへの保険だから」と納得して高い水道料金を支払ってきた両市町の住民にしてもだまされた気分だろう。今後、まともに水源開発を進めていけば、さらに水道料金に跳ね返る恐れさえあるのではないか。

 1994年の福岡大渇水の際、非常に印象的な出来事があった。1日の半分、12時間の給水制限が続く中で福岡市長選が告示されたが、選挙期間中、水事情が好転したわけでもないのに突然、給水制限時間が8時間に短縮されたのだ。オール与党の現職対共産党系新人の一騎打ち。現職が負けるはずのない選挙だったが、それでも水問題で市民の反発を浴びるのが恐ろしかったのだろう。万が一、福岡都市圏で三度大渇水が起きれば、福岡市長は真っ先に春日市、那珂川町への救済策を打ち切ることと思う。春日市、那珂川町の住民よりも、自分の選挙で1票を握る福岡市民の反発が何より怖いだろうから。

 福岡市の救済策決定を受けて、企業団を構成する春日市、那珂川町の行政サイドからは公式には何の反応もない。水泥棒については罪悪感さえ持っておらず、だから感謝の念を表明するという当たり前の行為さえできないのだろう。危機感も責任感もない行政だ。
[Edit]
Theme: 福岡 | Genre: 地域情報

大濠公園で木を切った女

IMG_4320.jpg

IMG_4323.jpg

 福岡市中央区の大濠公園で14日午前2時半ごろ、ノコギリでカシの木を切ったとして住所不定、無職の女(64)が器物損壊の疑いで現行犯逮捕された。公園では10月以降、木が切られる被害が相次いでおり、警戒していた警備員が取り押さえたという。散策がてら現場を見てきた。被害に遭った木は計10本ほどに上るらしいが、不思議なことに切り倒されたり、幹や枝が切り落とされたりした木は公園西側の区域に集中していた。

 今回被害に遭ったカシ(写真1枚目)は、切り倒された木に代わって今月新たに植樹されたばかりだったという。他にも植樹から間もないと思われる若木や切り株が周囲には目立ち、この一角だけが少し異質な雰囲気だった。現場は住宅街に面した道路沿い。今回は未明の犯行だったとは言え、周囲2㌔の大濠公園にはもっと人目につきにくい場所が多数ある。なぜ、この場所の木だけが執拗に狙われてきたのか謎だ。これが鉄道沿いなどならば、写真撮影のために邪魔な木を切ったのだろうかと考えるところだが。

 大濠公園では過去、チューリップやヒマワリの花が大量に切り落とされ、騒ぎになったことはあるが、木が無断で切られたのは恐らく、花火大会の会場設営の際、業者が邪魔な枝を切ったケースぐらいだと思う。動機について、女は「若い人たちが木を切るのを見て、切るとどんな気持ちになるのかと思い、切った」(朝日新聞)、「子どもが切っているのを見て、自分も切りたくなった」(西日本新聞)などと述べているという。真に受けるような供述だとは思えないが、かといって動機は皆目見当がつかない。

 女は「住所不定、無職」という点から考えると、恐らく隣の舞鶴公園辺りに住んでいる野宿者ではないかと思われ、最初は住み家を作るための“建材”が欲しかったのではないかと想像した。しかし、西日本新聞記事によると、切り倒された木は現場にそのまま残されていたという。年末年始の寝床や食事を確保するため、微罪で捕まりたかったとも考えられるが、犯行時間が未明という点が引っ掛かる。未明に公園の木を切る無職の女…。動機はともかく、またもや特異な事件で福岡の評判が下がってしまったことだけは確かだ。
[Edit]
Theme: 福岡 | Genre: 地域情報

福岡市の民泊試行

takashimakaiken.png

 高島・福岡市長が8日の記者会見で、今月開かれる嵐、EXILEのコンサート期間中に限り、有償民泊を認めることを唐突に発表した(写真は会見する市長。公式Youtubeから)。これに応じて市の公式サイトでは10日から、民泊に協力する市民を募っている。

 両コンサートとも会場はヤフオクドームで、1日当たり数万人(4万5,000人?)の動員が見込まれるが、福岡市内のホテル・旅館の定員は3万7,000人弱(2013年福岡市観光統計)に過ぎず、以前から収容能力の不足が指摘されている。コンサート来場者の全員が宿泊するわけではないだろうが、他の出張客、観光客を合わせれば、今回も宿泊施設が足りないのは確実。そこで民泊活用を思い立ったらしい。しかし、嵐のコンサート開催が17~19日、EXILEが26、27日。今頃からホストを募って果たして間に合うのだろうか?

 このアイデアの根拠となっているのは、今年6月30日に閣議決定された規制改革実施計画だ。実施計画の中に「イベント開催時であって、宿泊不足が見込まれることにより、開催地の自治体の要請等により自宅を提供するような公共性の高いケースについては、旅館業法の適用外となる旨を明確にし、周知を図る」とあり、要するに自治体の要請を受けての有償民泊ならば、特例として認められることが記されている。

 活用するのは福岡市が初めてではなく、第1号は9月に宮城県で開かれた震災復興イベント「ツール・ド・東北」ではないかと思われる。より正確には、宿泊施設不足に悩んできた「ツール・ド・東北」主催者がこういったケースで有償民泊を許可するよう求め、これに国側が応えたということらしい。被災地復興イベントとアイドルのコンサートとではかなりイベントの質が違う気がするが、高島市長にとっては「ホテル不足が深刻なのは同じ」なのだろう。

 ホストを募っているのは福岡市だが、担当課に電話で尋ねたところ、実際にホストと宿泊希望者とを仲介するのは「複数の業者」だという。募集期間が短いことについては「多くの市民に応募してもらいたいのは確かだが、今回はあくまでも試行なので…」という答えだった。

 インターネットで調べてみると、福岡市内にも確かに民泊仲介業者が存在しており、すでに多数のホストが登録していることがわかった。業者側は、別に福岡市からホストの情報提供を受けなくとも両コンサート期間中の仲介は可能だったのではないかと思われるが、福岡市が“自治体要請”という手順を踏んでくれたことで、合法的に堂々と行えることになった。現在はまだグレーゾーンとみなされ、政府が取り扱いを検討している有償民泊仲介業を、福岡市は一足早く(先走って?)正当と認めてしまったわけだ。

 今回の民泊活用策について、インターネット上では「英断」と評価する声と、トラブル等を心配する声とが交錯しているようだが、どんな結果になるだろうか。
[Edit]
Theme: 福岡 | Genre: 地域情報

小郡市のキャラパクリ事件を考える

IMG_4289.jpg

 数日前、福岡県小郡市が大阪府内2市のマスコットキャラクターを無断使用したという話題が新聞等で報道されていた。共同通信配信の記事によると<無断使用したのは大阪府枚方市の「ひこぼしくん」と交野市の「おりひめちゃん」。二つのキャラを胸に大きくプリントしたTシャツを今年3月に開いたマラソン大会の出場者に配った>。しかも「ひこぼしくん」「おりひめちゃん」を小郡市のマスコットキャラとして紹介していたという。Tシャツ自体は発注を受けた業者が作ったらしい。

 わからない話である。業者側がいきなり“小郡市のマスコットキャラ”がプリントされたTシャツなどを納入してきて、小郡市の担当者は何の疑問も覚えなかったのだろうか?

 この問題を一番最初に報じたのは2日の西日本新聞朝刊だったらしく、この記事には疑問への解答らしきものが書かれている。小郡市は市内に七夕神社があるのにちなみ、七夕伝説を生かしたまちづくりを進めており、10月には独自のキャラも完成したばかり。市は「当時そうしたキャラがないのを分かっていながら、業者が大会のために作ったと思い込んだ。チェック機能が働かず申し訳ない」と述べたというのだ。

 この記事をそのまま紹介したテレビの情報番組では「小郡市も被害者ですね」とコメントしていたが、市のマスコットキャラとは業者が勝手に制作できるような代物なのだろうか。疑問氷解とはいかない記事だったが、その後、たまたま読んだスポーツ報知に別の理由が書かれていた。小郡市にはもともと「彦星くん」「織姫ちゃん」(こちらの表記は漢字)という着ぐるみキャラが存在しており、業者側はインターネット上で見つけた「ひこぼしくん」「おりひめちゃん」を小郡市のキャラと勘違いしたというのだ。

 どちらが正しいのか、市の公式サイトで確認したところ、確かに今年10月、「オリリン」「ヒコリン」なるキャラが誕生している。しかし、これは正確には小郡市ではなく小郡市観光協会のキャラ。一方、公式サイト掲載記事で判断する限り、「彦星くん」「織姫ちゃん」の着ぐるみは少なくとも3年以上前から存在している。掲載されている記事や写真も1本や2本ではない。3年前に福岡市で開かれた定住促進シンポジウムの記事では、<小郡市は、「織姫ちゃん」「彦星くん」と一緒に市のPRを行っています>とわざわざ紹介されているぐらいだから、それなりに定着した存在だったのだろう。

 こうなると、西日本新聞に載っていた「当時そうしたキャラがないのを分かっていながら…」という市の釈明は極めて怪しくなる。この問題、インターネット上にあったデザインを勝手にパクって使った業者が一番悪いのは間違いないが、果たして小郡市側の責任は「チェック機能が働かなかった」ことだけなのだろうか。西日本新聞では小郡市側の発言者が誰なのか明記されていないが、行政内部では周知のはずのキャラを「知らぬ存ぜぬ」で済まそうとしていることを考えると、どうも単純な被害者だったとは思えない。
[Edit]
Theme: 福岡 | Genre: 地域情報