福岡市博物館、大改装へ

旧聞に属する話2011-晴天2

 福岡市博物館で今年度から、常設展示室のリニューアルが始まる。1990年10月の開館以来、一度も大がかりな改修は行われておらず、展示品・展示方法ともさすがに陳腐化してきたというのが理由らしい。福岡市の公式サイトによると、予算は付帯施設の改修費を含め6億数千万円が見込まれており、かなり大規模なものとなるようだ。

 ここの目玉は、あの有名な「漢委奴國王」の金印だ。館には毎年40万人前後が訪れるというが、初めての来館者の中には、この国宝が目当てという人も少なくないだろう。1辺が2.3cm。実物は意外にちっぽけなものだが、初めてあの輝きを目にした時は非常に感慨深かった。何しろ福岡市博物館が開館するまで、金印は上野の国立博物館に召し上げられており、地元であるはずの福岡市民も「教科書でしか見たことがない」という人が大半だったのだ。

 しかし、開館からすでに20年以上。常設展示室に一度も手を入れる必要がなかったのは、金印という絶対的な切り札があったためだろうが、他の展示が十年一日のごとしではリピーターにとって魅力がないのもまた確かだ。私のような非文化的な人間でも、“たまには”博物館に行くのだが、常設展示室にはこの数年、足を踏み入れていない気がする。現在は色々と問題が起きている「人体の不思議特別展」に行った時が確か最後ではないだろうか。

 「特別展には行くが、常設展示は見ない」といった声は、実際に館や教育委員会にも寄せられていたと聞いている。市が財政難の中で常設展示の大幅刷新に踏み切ったのは、こういった声の後押しもあったのだろう。改修事業は、業者にアイデアを募った上で3年がかりで行われる。新展示室のお披露目は2014年度になりそうだが、金印が展示品の目玉であり続けるのは言うまでもない。

 きょう8日の福岡市はあいにく雨。写真は快晴だった数日前にたまたま撮影したものだ。昔は博物館の後ろに福岡タワーが見えたものだが、この1、2年の間にマンション群が建ち、タワーの姿をほとんど隠してしまった。現在ではアンテナ部分が辛うじて見えるだけだ。
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