国民投票をやったら…

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 昨年暮れ、玄海原発を巡り悪質なデマがインターネット上で広がったことをご記憶だろうか。詳細な説明は省くが、玄海原発で重大事故が起き、大量の放射能が漏れ出たという内容だった。偽情報だと判明した数日後になっても、事実確認を後回しにして「拡散希望」などとツイッターで騒ぐ人間も現れ、小馬鹿にされたようだ。

 震源地となった人物の意図は分からないが、デマが広がる過程で反原発の市民運動家が介在したことを確認している。彼(彼女)らは恐らく真実と判断したからこそ、情報を広めようとしたのかもしれないが、原発に関して一般人よりも詳しいであろう運動家の割には、情報の吟味が足りないのではないかと当時は思っていた。

 ただ、福島第一原発事故を巡って、東電や国のデタラメぶりをこうまで見せつけられると、運動家たちが電力会社の言うことを信用できないのも無理からぬことと思い始めた。デマが広がった当時、現実に玄海原発では、プルサーマル発電を行っている3号機がヨウ素漏れ事故を起こしていた。九電側の発表は、冷却水中のヨウ素濃度が通常よりも上昇したという内容だったが、普段から電力会社を疑いの目で見ている彼(彼女)らは「重大事故を隠蔽している」とデマの方を信じ込んだのだろう。

 福島第一原発の事故以来、運動家たちの反原発の声はさらに大きくなり、これまで以上に多くの市民の共感を得ているように見える。それに応じて風力や太陽光、地熱などの自然エネルギー活用に力を注ぐべきだとの声も日増しに高まっているようだ。だが、太陽光は別にして、風力、地熱発電に対しても「環境破壊だ」などと強硬に反対する人々が存在する。国民の多くが電力消費社会にどっぷりと浸かっているのに、発電施設に対しては、火力や水力を含めて必ず反対運動がついて回るのである。必要な電力をどうやって確保するか、国民的合意を得るためにも、こうなったら国民投票でもやったらどうだろうか。

 ドイツは日本の危機を受けて脱原発に大きく舵を切り、古い原発7基を停止したという。「ドイツを見習え」と運動家たちは早くもこれに反応しているが、そのドイツは原発停止によって電力不足に陥り、隣国の原発大国フランスから電力の輸入を始めたとも伝えられている。将来的には大規模風力発電などで補う考えらしいが、現在の状況は茶番と思える。

 写真は経産省前の脱原発テント村(写真は2013年7月撮影のものに差し替えた)。下の地図は九州にある二つの原発。


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