時速70kmの花見

旧聞に属する話2010-大分空港道路2

旧聞に属する話2010-大分空港道路

 大分県別府市方面から大分空港に通じる大分空港道路を走っていて、ずいぶんきれいな桜並木に出会った。途切れ途切れながら総延長にして2~3kmぐらいは続いていただろうか。「城とソメイヨシノ」で九州の桜は見頃を過ぎたと書いたが、ここは山間部にあるためか、ちょうど今(4月4日)が満開。並木の手入れも行き届いていた。ただ、これだけの美しさなのに、花見客は誰一人いなかった。なにしろ、この場所は“自動車専用道路”なのだから。

 せっかくの風景も、時速70km(この道の制限速度)の車窓から眺めるしかない。上の写真も車の助手席からフロントガラス越しに撮影したものだ。この道の通行料金は、全線走って500円(往復割引を使えば、片道400円)。一般の高速道路の通行料金が上限1000円になる土日祝日には少し割高感がある。家人は「(桜並木は)サービスかしら」と意味不明のことを言っていたが、市街地と空港とを結ぶという道の性格を考えれば、ゆっくり桜の美しさを堪能しながら走るドライバーなどまれだろう。

 「だれも見ない桜並木など無駄な金を使って」など野暮なことは言わない。ただ、これだけの桜の名所を一切散策できないとは、何とももったいない気がするのだ。やはり、これは家人が言うように、利用者へのサービスなのだろうか。

 この大分空港道路、年内には通行料金が無料になることが決まっている。来年春には、ただで走りながら、桜並木を楽しむことができる訳だ。500円とはいえ、無料化は有り難いことだが、これにより自動車専用道路が妙に一般道路化してしまい、路肩に車を止めて花見を始める人が出るのでは、と少し心配になる。片側1車線の道で、そんな風流人が続出して渋滞が生じれば、飛行機に乗り遅れる人が次々出そうだ。
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