セミの鳴き声が聞こえない

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 16日朝、クマゼミが1匹「ワシワシ」と大音量で鳴いているのに気付いた。北部九州は7月9日、平年より10日も早く梅雨明けし、以来猛暑の日々が続いている。なのにクマゼミやアブラゼミの鳴き声をあまり聞かないと首をひねっていたところだ。平年ならば7月中旬からが夏本番。セミの大合唱もこれから本格化するのかもしれないが、我が家の周囲で鳴いているクマゼミは、まだ孤軍奮闘気味のようだ。

 現実にどの程度のセミが羽化しているのかと思い、例年ならばクマゼミやアブラゼミが「ワシワシ」「ジージー」と大騒ぎしている福岡市博物館、総合図書館周辺で抜け殻の数を調べてみた。虫に刺されながら1時間ほど歩き回り、計7匹分の抜け殻を見つけることができた。大きさからして、クマゼミやアブラゼミで間違いないと思う。午後だったこともあり、成虫の姿はクマゼミもアブラゼミもまったく見かけなかったし、鳴き声も聞かなかった。

 抜け殻調査など初めて行ったのだから、比較材料はまったくないので、7匹という数が多いか少ないかは判断できない。しかし、あくまでも感覚的なものだが、意識して探して7匹ではやや少ない気がした。セミに関する資料がないものかと思い、ついでに図書館に立ち寄ったが、同じ昆虫でもチョウやアリ、ハチなどについて書かれた書籍はあるのだが、不思議とセミに関するものはない。

 帰宅後、ネットで検索してみて合点がいった。考えてみれば、寿命の大半を、人間の目に見えない地中で過ごしている昆虫なのである。生活史は謎の部分が多く、クマゼミに至っては羽化するまで何年地中にいるかも正確には分かっていないらしい。

 一応、地中でまる6年間過ごした後に地上に出てくるという説があったので、これに従って計算すると、今年鳴いているクマゼミは2005年夏に生まれたことになる。この年の春、福岡では西方沖地震が起き、埋め立て地である博物館や図書館一帯は液状化の被害を受けている。

 地中にいた幼虫たちが液状化でダメージを受け、2005年の夏以降、羽化する数が徐々に減ったというストーリーを考えたのだが、セミの数が少ないのは別にこの一帯に限った話ではないようだ。新聞の投書欄などには「今年はセミの鳴き声を聞かない」という声が各地から寄せられ始めている。専門家によるきちんとした考察を聞きたいものだ。
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