マルヨ無線事件

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 マルヨ無線強盗殺人放火事件(マルヨ無線事件、川端町事件)なる凶悪事件が1966年に福岡市で起き、その主犯格だった男が今なお死刑囚として福岡拘置所(写真)に収監されていることを知った。死刑判決確定が1970年というから、すでに40年以上になる。死刑囚の収監期間としては、あの帝銀事件の平沢貞通の37年を超え史上最長になるらしい。

 福岡市に長年住んでいるので、事件名ぐらいは聞いたことがあったが、あまりに古い話なので特別関心もなかった。今月下旬、第6次再審請求が福岡地裁に棄却されたという報道があり、恥ずかしながらここで初めて事件の概要を知ったという次第だ。この時の報道によると、死刑囚の名前は尾田信夫。40年以上も拘置所暮らしなのだから相当の高齢者を想像するが、まだ64歳だ。

 事件の概要は、当時20歳だった尾田死刑囚が以前勤めていたマルヨ無線川端店に夜間押し入り、当直の従業員2人をハンマーで殴って重傷を負わせ、現金を強奪。さらに逃走の際にストーブをけり倒して放火し、従業員1人を焼死させたというもの。しかし、尾田死刑囚は裁判途中で放火に関しては否認に転じ、再審請求を繰り返しているというのが現在までの流れだ。彼が問われたのは強盗殺人、同未遂、放火。放火が無罪ならば、量刑は恐らく変わる。

 再審請求中は刑を執行しないのが慣例らしいが、あくまでも慣例であって過去には例外もあったという。代々の法相が尾田死刑囚の執行にサインしなかった理由はわからないが、何かふに落ちない点でもあったのだろうか。司法改革とやらで裁判の経過は今まで以上に国民の目に触れるようにはなったが、刑確定後のことはさっぱりわからない。受刑者のプライバシーにかかわるからだろうが、このあたりにも被害者側への配慮はかけらもない気がする。

 再審請求棄却の報道があったのは今月下旬だったが、棄却自体は結構前の話らしい。この程度の情報もまともに開示しないのだから、行刑密行主義も極まれりだろう。
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