ゆるキャラ乱立の福岡市、居直る


 福岡市に39種類もの「ゆるキャラ」が乱立していることを紹介する記事が昨年暮れ、産経新聞に掲載されていた。役割がかぶるキャラクターも少なくなく、記事は縦割り行政の弊害を指摘していたが、どのキャラも知名度が低いため、批判の矢面には立たされていないと皮肉っていた。この記事を福岡市の幹部が読んだのかどうかは知らないが、どうも居直ったようだ。39種のうち、着ぐるみがある15体を総出演させたビデオを制作、市の公式サイトなどで流しているのだ。

 ビデオ自体は福岡市の祭りの数々をPRするものだが、それにしても本当に無名キャラばかりだ。私が辛うじて名前を知っていたのは、市営地下鉄のマスコット「ちかまる」ぐらい。これは地下鉄絡みのニュースでたまに見かける。PRビデオでも中心で目立っているぐらいだから、比較的知名度は高いのだろう。ありふれたデザインだが、造形的にも一番まともに見える。残りの連中はかわいくもなければ、インパクトにも乏しいような気がする。

 昨年のゆるキャラグランプリで熊本県の「くまモン」が見事1位となったが、福岡市の15体はエントリーさえしていなかった。各ゆるキャラが制作された目的(恐らく施設のPRや緑化・環境保全の推進など)を果たしているのならば、別に全国的な人気者になる必要はないだろうが、知名度がゼロに等しいのだから、それさえも望み薄だろう。まして「くまモン」のように関連グッズ売り上げ(10億円にも上るらしい)などの経済的効果は到底期待できそうにない。

 このビデオを見ていると、「ピンでは役に立たないから」15体をセットで売り出す考えではないかと思えてくる。確かにゆるキャラをこんなに抱えている自治体などそうそうないだろうから、良し悪しは別にして印象はそれなりに強烈かもしれない。「○○○15」「○○○39」などと悪乗りしなければ良いが……。
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