226人に減った福岡市のホームレス

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 ホームレスが減ったのでは、と漠然と感じていた。一部の公園などでは一時期、青いビニールシートで覆われた段ボールハウスが住宅密集地のように建ち並んでいたが、近頃はずいぶん少なくなってきたからだ。資源ごみの日の名物だった自転車でアルミ缶を回収して回るオジサンたちも以前ほどには見かけない。ただし、アルミ缶回収は最近では業者らしき者が軽トラックで回っている。ホームレスの場合と違い、業者が資源ごみを持ち去っていくのには少々抵抗がある。一部自治体で先例があるが、条例で取り締まれないものだろうか。

 話が横道にそれた。厚労省が13日、全国のホームレス数が1万人を割ったとの調査結果を公表した。やはりホームレスの数は減っていたのだ。調査は今年1月、市町村に命じて行ったもので、公園や河川敷、道路、駅などで暮らしている者の数を調べた。その結果、全国で確認されたホームレスの数は9576人(男8933人、女304人、不明339人)。昨年より1314人減っており、1万人を割ったのは2003年の調査開始以来初めてだという。性別に「不明」があるのは、目視による調査(見て数えるだけ)だからだ。

 厚労省のサイトにある発表資料には都道府県や政令市・中核市別の数字も紹介されている。福岡市は226人で、昨年より44人の減。2009年には969人を数えたというから、4分の1以下にまで減ったわけだ。報道によると、全国的に減った理由について厚労省は「生活保護が適切に受けられている」と分析している。恐らく福岡の減少も同様の理由だろう。

 福岡市の2012年一般会計予算は7662億円だが、この1割を超える783億円が生活保護費だ。健全な状況ではないが、国民が国に見捨てられたまま路上で生活している方がよほど不健全だ。ましてホームレスの中には知的障害者が少なくないとの話も伝わる。行政サイドの調査は「目視」だけなので、こういった実態を明らかにしていないが、東京で支援団体が行った調査では3割に上ったとの報道もあった。こうなると個人の努力うんぬんの話ではなく、福祉に関する国の制度設計の問題だろう。

 アルミ缶集めなどでの精力的な姿を見るにつけ、ホームレスは相当勤勉でないと生きていけないと感じてきた。「働きたくない人たち」と捉えるのは偏見だと思う。「働きたくない人たち」は空き缶拾いなどせず、最初から生活保護をもらってパチンコ生活を送っている。
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