社民党、消滅秒読み?

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 衆院選が公示され、6日の新聞各紙朝刊には早くも選挙情勢調査の結果が掲載されていた。各紙とも見出しはほぼ共通している。「自民単独過半数の勢い」。自公2党では300議席を超える可能性があるという。共同通信と朝日新聞の調査がそれぞれ各政党の議席予想を出していたので、これを紹介すると――。(カッコ内は解散前の勢力)

【共同通信】
民 主(230) 57-69-82
自 民(118) 280-293-306
未 来(62)  10-15-20
公 明(21)  25-27-31
維 新(11)  38-46-54
共 産(9)  7-8-9
みんな(8)  12-15-19
社 民(5)  1-2

【朝日新聞】
民 主 68-81-95
自 民 257-272-285
未 来 9-14-20
公 明 27-31-35
維 新 42-49-57
共 産 5-7-9
みんな 11-18-23
社 民 1-2-4

 この数字を見て、社民党の消滅が秒読み段階に入ったと思った。獲得議席予想は、社民党に甘いはずの朝日新聞でも最大4。共同通信に至っては、どんなに頑張っても2議席どまりだと予想している。両社とも場合によっては1議席、具体的に言えば、沖縄2区の照屋寛徳氏しか当選しないケースも想定している(両社が個人名を出しているわけではないが、情勢記事を読み込むと特定できる)。つまり本土から社民党衆院議員が消えてなくなる可能性があるということだ。

 社民党は参院に4議席を持っているので、照屋氏だけでも当選できれば、国会議員5人以上という政党要件は辛うじてクリアできる。しかし、来夏の参院選では4人のうち2人が改選を迎える。現在の党勢を考えれば、議席を守ることは容易ではないだろう。それ以前に、仮に衆院議員が照屋氏ひとりになれば、院内会派も作れず、無所属扱いとなる。どうやって政治力を維持していこうというのか。原発やTPP問題で主張の近い未来と院内会派を組む方策はあるが、どちらにしても埋没は必至だろう。

 今回の総選挙直前の11月、党首の福島瑞穂氏と犬猿の仲だった阿倍知子氏は離党、未来の副代表に納まった。党幹事長として福島氏を支えてきた大分2区の重野安正氏は病気により不出馬に追い込まれた。本人は病床から意欲を見せていたというが、党県連が主導し候補を彼の政策秘書に差し替えた。大分は社民の地方組織が今も一定の力を持つ全国でも稀有な地域だが、地元と縁の薄い政策秘書が戦えるほど甘いものではないだろう。相手は自民党の閣僚経験者と共産党きってのイケメンだ。

 議席を守るであろう照屋氏は阿倍氏と同様、アンチ福島の立場だったと記憶している。小政党であるがゆえに、人間関係がのっぴきならないほど悪化し、自滅していく可能性もあると思っている。昔は大いに期待し、反動で今は最も嫌いな政党だけに、その行く末を注視している。

     ◇   ◇   ◇

 <12月12日追記>毎日新聞の情勢調査(8~10日に実施)でも社民党衆院議員が本土から消え失せる可能性が報じられた。同紙の社民党獲得議席予想は小選挙区が1、比例選が0~1。小選挙区で議席を得る可能性が高いのは、やはり沖縄2区の照屋氏。また、比例選で議席を得る可能性が辛うじて残っているのも沖縄を含む我が九州ブロックのようだ。

 九州ブロックの定数は21。ご存知のように、比例選の議席は、各党の総得票を整数で割り、多い順に割り振っていく。前回2009年の場合、21番目に滑り込んだのは自民党の7議席目で、票数は33万6000票あまり。前々回2005年の際も21番目は自民党の9議席目で、この時は約32万票だった。従って1議席を獲得するには、概ね30万票以上の得票は最低でも必要と思われる。

 社民党が前回獲得したのは48万票あまりで、今年もそのぐらいの数字が得られれば、議席死守は可能だ。だが、同党の得票は長期低落傾向にある。2000年には93万票以上を獲得していたが、前回はほぼ半分にまで落ち込んでいる。地方組織の弱体化で今回も票が大幅に減る可能性が考えられるうえ、主張の似た未来に票が流れるケースも想定される。個人的には九州ブロックの1議席も極めて厳しいと予想している。
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