廃ホテルが並ぶ都井岬

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 盆休みを利用して久々に鹿児島・宮崎県に行ってきた。良い骨休みになったのだが、御崎馬で有名な都井岬(宮崎県串間市)の衰退ぶりには衝撃を受けた。二つあった観光ホテル、都井岬グランドホテル(下の写真)、都井岬観光ホテルがいずれも廃業、中でもグランドホテルの方はすでに10年以上も野ざらし状態で、完全な廃虚と化していた。個人的には廃虚が嫌いなわけでは決してないが、宮崎を代表する観光地の一つがあの状態では「観光宮崎」の看板が泣く。

 両ホテルの廃業は、グランドホテルが2000年、観光ホテルが2010年。グランドホテルについては韓国資本が一度再建に乗り出したが、うまくいかなかったらしい。一方の観光ホテルは、かつて宮崎の陸上交通と観光を支配した地場企業・宮崎交通が経営していた名門ホテルだ。同社の経営が傾いて以降、何度か経営主体が変わったようだが、結局再建を果たせなかった。都井岬を訪れる観光客はピーク時の1974年には68万人を数えたが、現在は10万人程にまで落ち込んでいるらしい。ホテルの経営不振も無理はない。

 無理はないが、だからと言って廃虚をいつまでもそのままにしておく理由はないだろう。廃虚マニアはやって来るだろうが、まともな観光客は敬遠する。廃虚が観光地のど真ん中に居座る無様さは、同じ宮崎県内の宮崎市青島が証明している(現在は取り壊されたが、青島橘ホテルの廃虚が20年近く放置され、そして青島の衰退が進んだ)。民間所有地のため様々な障害はあるのだろうが、こんな場合こそ行政がリーダーシップを取り、解体を急ぐべきだろう。グランドホテルの廃虚が再利用できるとは、もはや到底思えない。串間と言えば、政争で有名な土地柄だが、そんなことに明け暮れる余裕はあるまい。

 ところで、御崎馬はよく「野生馬」と呼ばれているが、都井岬の入り口でもらったパンフレットによると、「自然における日本に特有の家畜」として天然記念物指定されている。自然の中で完全に放し飼いされ、ほとんど野生状態に置かれているのは間違いないが、江戸時代、高鍋秋月藩が軍馬養成のため牧場を開いた時から現在と同じような状態で飼育されていたという。写真の馬は恐らく子馬で、あばらが見えるほどやせていて可哀想に思えたが、粗食に耐えるのが御崎馬の特徴の一つらしい。


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