念願のうすき竹宵

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 11月3日、大分県臼杵市で開かれていた「うすき竹宵」に行ってきた。城下町の町並みと風情が残る臼杵の二王座一帯を2万本もの竹ぼんぼりで彩る祭りだ。数年前、祭りの模様を紹介する美しい写真や映像を目して以来、「ぜひ行ってみたい」と思い続けてきたが、なかなか実現する機会に恵まれなかった。今年思い切って出掛けたのだが、臼杵の3日夜の天気予報はあいにくの雨。空模様を心配したが、幸いにも午後9時までの開催時間中は時折小雨がポツポツ落ちたきただけで、幻想的な風景をゆっくり楽しむことができた。

 この祭りが始まったのは1997年(当時の名前は「竹工芸まつり」)。商店街の若手店主らが「寂れきった臼杵の中心部を何とかしたい」と始めたらしい。最初の年の人出は1500人程だったという。しかし、竹ぼんぼりの灯りに照らし出された臼杵の町並みは想像以上に素晴らしく、この試みによって何より市民が自らが暮らす町の魅力に気付いたのだと聞いた。今年は雨が心配されたこともあって、人出はやや少なめだったらしいが、それでも会場一帯は大勢の人でにぎわっていた。例年は2日間で約10万人が訪れるという。
 
 竹宵の成功に倣い、大分県内では現在、やはり古い町並みが残る日田市、竹田市でも同様の祭りが開かれている。最近では「大分竹あかりの祭典」という統一タイトルで観光客誘致を図っているようだ。今年は日田の「千年あかり」が11月8~10日、竹田の「竹楽」が15~17日に予定されている。

 ところで、竹ぼんぼりとともに「うすき竹宵」の呼び物の一つに、地元に伝わる真名野長者伝説(ウィキペディアの解説ページにリンクをはった)に題材を取った般若姫行列がある。公募で選ばれた地元の女性たちが般若姫と母・玉津姫、娘・玉絵姫の三代に扮し、美しい時代衣装をまとってパレードする催しだ(一番下の写真は玉絵姫。大変お行儀の良いお嬢さんだった。その下の短い動画は般若姫)。過去には例外として臼杵を舞台にした映画の主演女優が般若姫を務めたこともある。主役の姫3人に誰が選ばれたかは毎年、地元マスコミではニュースになっていた。

 しかし、今年は公式サイトにもパンフレットにも姫たちの名前がなく、不思議に思っていた。臼杵市役所内の実行委に尋ねてみたところ、「報道機関に名前と年齢は伝えたが、実行委として正式発表などはしなかった」という答えが返ってきた。姫たちの神秘的イメージを守るために報道機関の事前取材も断ったという。どうも個人情報保護の観点から表に出す情報を絞ったようだ。祭りの主役が匿名同然というのは違和感がないでもないが、現代では当然の対応なのかもしれない。


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