119番、バカ通報

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 福岡市の救急出動件数が今年、過去最多の66,489件(12月23日現在)を記録し、このままでいくと67,000件を超える見込みだという。市の公式サイトに発表資料が掲載されていた。速報値なので、通報の内訳など細かい情報は一切ないが、<救急車を呼ぶ前に…「本当に救急車が必要なのか?」今一度考えてください>と呼びかけている。救急車をタクシー代わりに使いたがる市民が相変わらず多いということだろう。

 以前、「救急車で犬を運んで!」という記事を書き、この中で2011年中に福岡市消防局にあった「対応に苦慮する119番通報事例」を紹介した。対応に苦慮する119番通報とはいかにもお役所らしい言葉だが、もっとストレートに言えば、“はた迷惑なバカ通報”ということだろう。2012年の事例も市のサイトにあったので一部を以下に抜き出してみた。

 <飲酒しているが、タクシーを停められない。救急車の料金がかからないのであれば出してほしい>
 <家の鍵が壊れて中に入れない。2階のベランダから家の中に入って鍵を開けてほしい>
 <犬が熱中症のようなので、救急車で病院に運んでほしい>
 <猫を車で轢いてしまい、タイヤと車体の間に挟まっている。救助隊を出してほしい>

 今回も強烈な内容だ。犬絡みの通報は2年連続の登場だが、全国放送のワイドショーでも同様の事例が紹介されていたので、福岡特有の話ではないようだ。最初から犬だと言えば、消防も救急出動を拒否できるだろうが、ワイドショーの情報よると、「○○ちゃんが大変なの!」などとペットの名前だけを出して通報してくるから始末に負えないらしい。子供が重病なのかと救急隊が慌てて駆け付けてみれば、部屋の中では犬がぐったり――というわけだ。

 これは119番の事例ではないが、北九州市では2004年、「人間だけでなく犬も救急車で運べ」と救急隊員に暴行した男2人が公務執行妨害で逮捕される事件さえ起きている。国道をバイクで走っていた男性が放し飼いにされていた犬をはね、その弾みで転倒し重傷を負った。この男性を病院に運ぶため救急隊が駆け付けたところ、泥酔した犬の飼い主らが現れ、救急隊員に殴る蹴るの暴行を働き、病院(もちろん人間専用)でも「犬も治療しろ!」と大暴れしたという。

 これは暴力をふるったため公務執行妨害が適用できたケースだ。上記のようなバカ通報も消防の業務を妨害しているのに変わりないが、電話だけで実力行使を伴わないため摘発するすべはないらしい。これらの通報者の属性は明らかにされていないが、「自分の言うことに他人は必ず従うべきだ」という思考回路を持った人物ではないかと想像される。そんな人間で思い浮かぶのは……。ひょっとしたら通報者はたちの悪い福岡市議会議員あたりではないだろうか。
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