聖地・鯛生を目指して

旧聞に属する話2010-中学ラグビー

旧聞に属する話2010-福岡準決勝2

 2002年の日韓サッカー・ワールドカップの際、カメルーン代表との交流で一躍有名になった大分県の旧・中津江村(現在は市町村合併により日田市の一部に)。代表のキャンプ地となったのは、鯛生スポーツセンターという場所で、ここでは毎年8月、中学ラグビーの九州大会が部活、スクールに分かれてそれぞれ開かれている。九州の中学生ラガーマンにとっては「花園」並みの聖地だ。

 各県予選では毎年、鯛生を目指しての激闘が繰り広げられているが、今年は新たに全国大会が創設された(このブログの過去記事
「中学版『花園』開催へ」参照)こともあり、激戦の度合いはさらに増しているようだ。19日には部活の福岡県大会準決勝が行われたが、その第1試合・百道―輝翔館・舞鶴(合同チーム)戦の幕切れは、第三者もしびれるほどだった(写真は第2試合の城南―長丘戦)。

 第1試合、ゲームが大詰めを迎えたところで、スコアは12-5と百道リード。百道がそのまま逃げ切るかと思われた終了直前、輝翔館・舞鶴が強力FW陣で相手陣に攻め込み、ラストワンプレーというところで劇的なトライをゴールポストの右横数メートルに決めた。ここで12-10。最後のゴールキックが入れば、決勝進出チームは抽選で決めることになる。だが、緊張気味のキッカーが蹴ったボールは、無情にもゴールポストから大きく外れ、その瞬間、試合はノーサイドとなった。

 第2試合が始まってしばらくしてから、大きな声がするのに気付いた。声がする方を見てみると、(恐らくは)最後のゴールキックを外した子が号泣していた。周囲にはチームメイトは誰もいない。しばらくして彼が泣き疲れた頃、仲間たちが近寄り、抱きかかえるようにして輪に加えた。チームメイトの心情はよく分からないが、非常にいいシーンだと思った。慰めの言葉はいくつもあるだろうが、試合が終わった直後の彼にはきっと響かなかったに違いない。

 部活の九州大会は各県1位のAパート、同2位のBパートに分かれて開かれ、それぞれ8チームが出場する。ただし、佐賀県だけはBパート出場チームがないため、今年は予選参加チーム数が多い福岡県に3枠の出場権が与えられている。きょう敗れた輝翔館・舞鶴にもまだ第3代表の道が残されている。全国大会に通じるAパート出場を懸けた決勝は24日。一昨年と昨年の九州チャンピオンが激突する。

 ※敗れた輝翔館・舞鶴に配慮し、最初は学校名を伏せていたが、同チームが敗者復活戦を勝ち上がって九州大会に出場、さらには同大会Bパートで準優勝を果たしたこともあり、学校名を明らかにした。
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