三和中、初の全国大会へ

旧聞に属する話2010-新島旗

 何度か紹介した中学ラグビーの九州大会が8月1~3日、大分県日田市中津江村の鯛生スポーツセンターで開かれ、長崎代表の三和中が圧倒的強さで10年ぶり5度目の優勝を飾った。現地に行くことができなかったため、結果は
九州ラグビー協会の公式サイトで知った。毎年のように好チームを作り、九州大会に臨んできた三和中だが、ここ数年は優勝チームにあと一歩で敗れ続けてきた。どこよりも悔しさを味わってきた三和中が、初めて開かれる全国大会に出場する。九州代表として、名実ともにふさわしいチームと言えるだろう(写真は九州大会優勝チームに贈られる栄光の新島旗)。

 福岡代表・城南中は、残念ながら準決勝で佐賀・川副中に完敗した。敗れたとは言え、その後の態度は見事なものだったようだ。九州大会に運営者の一員として参加された別の中学校の先生がブログで書かれていたが、大会最終日、宿舎で最後の昼食を終えた城南中の部員たちは全員が整列、主将の号令で宿舎のスタッフにお礼を述べたらしい。スタッフたちは感激のあまり、涙を流した人もいたという。

 中津江村がカメルーンとの交流で有名になる以前から、中学ラグビーの九州大会はこの地で開かれてきた。高速道路網が整備された今でも、この村は非常に不便な場所にある。なぜ、この場所を「聖地」として選んだのか。20数年前の大会草創期にかかわった関係者の一人に話を聞いたことがある。

 当初、中学生の九州大会は部活、ラグビースクール合同で開かれていたのだが、部活の参加チームも徐々に増え、独立して大会を開催しようということになった。大会開催には、グラウンドと宿舎を備えた会場がいる。中心となった顧問の教諭たちは、マイカーで九州内を走って候補地を探したが、その際、「ぜひ、来てくれ」と熱心に誘ってくれたのが、当時の中津江村長だったという。現在の鯛生スポーツセンターは当時はなく、草創期の大会は、鯛生金山そばにあるグラウンドが舞台だったらしい。

 そうして開かれた第1回の九州大会、村民たちは、九州各地から集まった中学生ラガーマンを大歓迎してくれ、グランド近くでは炊き出しをして、料理を振る舞ってくれた。村民たちの歓待のお陰で、大会は大成功に終わり、参加者は大いに感動したという。その後、大会開催にふさわしい施設が交通至便な場所にいくつも誕生したが、九州大会が中津江村から動かないのは、当時の感動があるからだと関係者は語る。スクールの大会も数年前から中津江に移り、この場所は九州の中学生ラガーマンすべてにとって憧れの地となった。

 酒の席で聞いた話なので、聞き違いや記憶違いがあるかもしれないが、その点はご容赦願いたい。カメルーンとの交流で一躍有名になった村だが、原点は、中学ラグビーの九州大会という無名の存在にあったのかもしれない。
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