続・旧高宮貝島邸

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 4月8日の毎日新聞朝刊に小さな訂正記事が載っていた。

 <6日朝刊27面の雑記帳で「国内の商業炭鉱は姿を消した」とあるのは、現在も操業中の商業炭鉱があり誤りでした。>

 恥ずかしながら私も、国内にまだ炭鉱が生き残っていたとは、この記事を読むまで知らなかった。早速ネット検索してみたところ、財団法人石炭エネルギーセンター(JCOAL)のサイトに、北海道では今も8炭鉱が操業し、年間130万㌧を出炭しているとの情報が掲載されていた。

 年間2億㌧に迫る輸入量に比べれば、130万㌧は微々たる数字だが、原発停止により石炭火力発電の比重が増す中、北海道炭は再び脚光を浴びつつあるらしい。今年1月には札幌市の企業が石炭の露天掘りを始めるため、経産省の事業認可を受けている。新たに炭鉱が開かれるのは20年ぶりだという。

 JCOALのサイトには国内の石炭埋蔵量に関する情報もあったが、埋蔵量は確定分だけで48億9,900万㌧。推定・予想量まで含めれば、200億㌧を超えるという。輸入量のほぼ100年分だ。筑豊をはじめとする我が福岡県にもざっと15億㌧(確定分)が眠っているとされ、一瞬、「筑豊炭田を再建してはどうだろうか」とバカなことを思った。だが、国内炭鉱が次々に閉山していったのは、海外炭に価格競争で敗れたため。考えるまでもなく同じ歴史が繰り返されるだけだろう。現に北海道で生き残っている炭鉱の大半はコストが低い露天掘りで、坑内掘りは1ヶ所だけだ。

 福岡県宮若市にも1976年まで、露天掘りの炭鉱があり、経営していた貝島一族の邸宅が福岡市南区高宮に残っていることを昨年11月に紹介した(「旧高宮貝島邸」)。この頃は、邸宅を所有する福岡市の整備計画は一向に進展していない様子だったため、「我々市民が炭鉱王(の弟)の邸宅を目にできるのは、このままでは相当先のことになるだろう」と見通しを書いた。

 しかし、福岡市は今年度から、貝島邸を観光客のもてなしや市民の憩いの場として整備していくことを決め、932万円の予算を計上した。2年後の2017年度には完成させ、一般公開を始める予定だという。写真は深い緑に覆われた貝島邸の敷地で、この奥に邸宅が残る。眠っていた宝がようやく日の目を見る。

 蛇足ながら、毎日新聞6日朝刊の雑記帳とは、九州国立博物館でいま、筑豊の炭鉱画家・山本作兵衛の作品保存に関する展示が行われていることを紹介した記事だ。記事の最後の部分に「国内の商業炭鉱は姿を消したが、絵画は守られ続けている」とあった。
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