漁業権がない室見川

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 福岡市西部を流れる室見川の下流域はいま、シジミ採りをする人で(天気が良い日は)連日にぎわっている。聞くところによると、ここのシジミは結構大ぶりで味も良く、みそ汁にすると美味しいらしい。とは言え、曲がりなりにも150万都市の市街地を流れる河川。「本当に食べても大丈夫か?」と思ったが、市の公表資料によると、今年4月に計測した室見川下流のBOD(生物化学的酸素要求量=水の汚れ具合を示す指標の一つ)は0.9mg/L。環境省の水質基準では最高ランクのAA評価だという。

 シジミのみそ汁と言えば、東日本では出汁だけ取ってシジミの身は食べないのに対し、西日本では喜んで食べるという食文化の違いが良く語られる。私も九州の人間なので、必ず身を食べる方だが、首都圏に住んでいた時代は食べなかった。別に東京人ぶったわけではなく、お椀に入っていたシジミがおおむね小さく、食べること自体が難しかったのだ。九州で流通しているシジミは少し大げさに言えば、小さなアサリぐらいはある。

 シジミのサイズの東西格差が食文化の違いを生んだのではないかと思ったが、有名な島根・宍道湖産などは別にして、東西でそれほどサイズが変わるはずがない。これは発想が逆で、首都圏では出汁を取るだけなので小さなシジミが出回り、身を食べる九州などでは一定以上の大きさのものが好まれるという結論に達した。正しいかどうかはわからない。

 室見川河口は、この時期のシジミ採りだけでなく、春にはアサリ目当ての潮干狩り客で大にぎわいする。潮干狩りの際は入漁料などを漁協に支払うのが普通だが、ここは無料。室見川漁協が2008年3月末に解散しており、漁業権が設定されていないためだ。ただ、福岡市議会の会議録を読むと、漁協解散以前から潮干狩りなどは自由だったようだ。福岡市が漁協に補助金を出す代わりに、市民からは入漁料を取らない約束だったという。
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