子供の頃に通った二日市温泉

IMG_3655.jpg

 先日、山歩きの帰りに筑紫野市の二日市温泉に立ち寄り、「博多湯」という源泉掛け流しの温泉で汗を流してきた。小学校低学年だった昭和40年代、近隣の風呂なしアパートに住み、この辺りの銭湯にも通っていた記憶がある。まさか同じ風呂屋ではないだろうと思ったが、帰宅後に調べてみると、「博多湯」は万延元年(1860年)の創業。昭和どころか江戸時代末期から続く老舗で、子供時代の私が浸かっていたのも、やはりこの湯だったようだ。

 私が住んでいたのは二日市の中心商店街近くで、普段通っていたのは徒歩数分の場所にあった別の銭湯。ここの定休日に少し離れた「博多湯」まで足を延ばしていた。当時、子供の入浴料金は10円程だっただろうか。

 今でも覚えていることがある。確か夏休みで、暇をもてあましていたのだろう。友達と2人で昼間から二日市温泉に行き、湯船の中で風呂桶を二つ重ね合わせ、浮輪代わりにして遊んでいた。私たちの他に中年男性がくつろいでおり、当然ながら大目玉を食らったのだが、男性は私たちを叱った後、「桶の間に濡れたタオルを挟めば湯が入らず、浮くぞ」と教えてくれたのだ。その通りにすると、本当に浮いた。私たちは大喜びでさらに騒ぎ出したのだが、男性は不思議にもその後は何も言わなかった。

 「博多湯」の現在の入浴料金は大人300円。休憩室は無料で利用でき、非常にお得だ。近年に改装したらしく、建物はまだ新しかった。温泉をプール代わりに使うバカな子供など今はいないことだろう。

 以前、知り合いになった別府在住の人から「内風呂に入るのは台風の時ぐらい」と聞いたことがある。湯の街・別府には数多くの共同浴場があり、住民たちは老若男女、毎日温泉に入って疲れを癒やしているのだとか。羨ましくて仕方がなかったが、よくよく考えてみれば、私も子供時代は似たような環境にいた。ただ、当時はその価値がわからず、自宅に風呂のある生活が憧れだった。
関連記事
スポンサーサイト
[Edit]

コメント

非公開コメント