イオン西新店、屋号の変遷

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 九州内のダイエー系列38店舗を9月1日付けでイオングループが引き継ぎ、私がよく利用しているダイエー西新店(福岡市早良区西新4)はイオン西新店に名前を変えた。「ダイエー」の屋号消滅は既定路線で、店自体がなくなるわけでもない。だから、地元の反応は「店名がまた変わるだけだろ」と極めて冷静だが、建物が老朽化しているため、個人的には先行きを危ぶんでいた。同じ西新にあった商業施設プラリバが7月末で閉館し、街が一気に寂しくなっただけに、イオン西新店としての再出発に一安心している。

 Wikipediaなどの情報によると、この場所に1958年、最初に店舗を開設したのはユニード(福岡にあった地場スーパー)の前身の丸栄。地上5階建ての現建物完成は1967年で、この時はユニード西新店としてオープンしている。現存するダイエー系列店では九州最古の店舗だったらしい。

 私がこの店を利用しだしたのは高校生だった1970年代後半頃で、店の入り口は現在2か所だが、当時は西新中央商店街側にもあった記憶がある。抜け道のような通路で、ここから店内に入ると、まず書籍コーナーがあり、スペースは狭かったが、文庫本などがそこそこ充実していた。西新でバイトをしていた学生時代、結構頻繁に通い、立ち読みで時間をつぶしたり、この頃好きだったSFを原文で読もうとペーパーバックを買い求めたりしていた。貧弱な英語力だったので、大半は積ん読に終わったが。

 その後、県外で働き始め、各地を転々とする間にユニードがダイエーに吸収合併され、久しぶりに福岡に戻ってくると、ユニード西新店はトポス(ダイエー系列のディスカウント店)西新店と名を変えていた。さらにダイエーの経営見直しにより、店名はいつの間にかダイエー西新店となった。冒頭に紹介した「店名がまた変わるだけだろ」という地元の反応が出てくるのはこういった理由で、この店のことを未だに「トポス」と呼んでいる人がいるが、それでも地元では通じる。さすがに「丸栄」や「ユニード」は聞かないが。

 丸栄、ユニード、トポス、ダイエー、そしてイオン。さして大きくもない店だが、店名(屋号)の変遷はスーパー業界の浮き沈みを表しているように思え、その荒波の中で半世紀以上も営業を続けてきた店の存在価値にも思いが至る。建物は間もなく築半世紀。いずれ建て替えは避けられないはずだが、何とかこの場所にスーパーがあり続けて欲しいと思う。写真はダイエー最終日の8月31日に撮影した。
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