大分市中央通りの歩道

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 2年ぶりに大分市に行き、生まれ変わった駅ビルや商店街をぶらぶらして来た。駅前のメインストリート・中央通りでは今年3月から、車道1車線を潰して歩道を広げるという社会実験が行われている。市中心部のにぎわいを取り戻す狙いだったというが、大分市は先頃、「歩道拡幅の効果はなかった」という検証委員会の報告を受け、年度内に車道に戻すことを発表した。1年に満たない実験で効果を計るのは少し性急すぎるのではないかと思ったので、ついでに現地を見てきた。

 中央通りは計6車線の広い通りで、歩道に衣替えされたのはアーケード商店街側の西側の1車線。約400㍍にわたって歩道幅が7㍍から10㍍強に広げられた。この社会実験を始めたのは民主党系の前市長で、今回取りやめを決断したのは自民系の現市長。だから、車道復活は政治的思惑もあるのではないかと思っていた。その疑いは現在も持っているが、現地を見ての正直な感想は「確かにこれでは効果はゼロだろう」だった。

 上が現地の写真だが、歩道を拡幅したというより、歩道でも車道でもない中途半端な緩衝帯を設けたような感じで、休日だったが、誰一人ここを歩いてはいなかった。歩道拡幅はあくまでも仮設工事で、結果が良ければ、本格工事を行う段取りだったらしいが、失礼ながら、いくら仮設であってもこんな代物だけでにぎわいを創出できると考えた行政側の感覚が不思議だ。地元商店街側にはもともと反対意見の方が多かったというが、前市長には何か成算があったのだろうか。

 地元紙・大分合同新聞の報道によると、この社会実験には工事費を含め計2億円が投じられてきた。しかも、車道に戻すという現市長の決断により、数年にわたって検討されてきた中央通りの活性化策は白紙になったという。議論の蓄積まで無駄になったわけではないと思うが、予算的にはずいぶん高くついた社会実験だったというほかない。

 行政サイドの責任は免れないと思うが、なにしろ肝心の市長が交代してしまっているので、市議会での責任追及は恐らく中途半端に終わることだろう。過去の市議会会議録を読んでみると、現市長はこの社会実験について「にぎわいや憩い空間を創出するために、昨年12月に議会の承認をいただく中で、中央通り西側歩道の仮設工事を行ったというふうに聞いております」などと発言している。“議会の承認をいただく”、“というふうに聞いております”という言葉に市長のスタンスが表れているように思える。「あなた方議員は賛成したんでしょ。私は知りませんよ」といったところだろうか。

 大分市の中心街には10年ほど前、仕事絡みで頻繁に通っていた。フォーラス前を除き、中央通り西側はこの頃も人通りが少なかったという印象があるが、甘酒饅頭の「つるや」はにぎわっていた。フォーラス8階のジュンク堂コミック専門売り場の品ぞろえの豊富さには衝撃を受け、仕事をさぼってよく入り浸った。我が家の本棚にはここで買ったマンガが結構ある。
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