小郡市のキャラパクリ事件を考える

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 数日前、福岡県小郡市が大阪府内2市のマスコットキャラクターを無断使用したという話題が新聞等で報道されていた。共同通信配信の記事によると<無断使用したのは大阪府枚方市の「ひこぼしくん」と交野市の「おりひめちゃん」。二つのキャラを胸に大きくプリントしたTシャツを今年3月に開いたマラソン大会の出場者に配った>。しかも「ひこぼしくん」「おりひめちゃん」を小郡市のマスコットキャラとして紹介していたという。Tシャツ自体は発注を受けた業者が作ったらしい。

 わからない話である。業者側がいきなり“小郡市のマスコットキャラ”がプリントされたTシャツなどを納入してきて、小郡市の担当者は何の疑問も覚えなかったのだろうか?

 この問題を一番最初に報じたのは2日の西日本新聞朝刊だったらしく、この記事には疑問への解答らしきものが書かれている。小郡市は市内に七夕神社があるのにちなみ、七夕伝説を生かしたまちづくりを進めており、10月には独自のキャラも完成したばかり。市は「当時そうしたキャラがないのを分かっていながら、業者が大会のために作ったと思い込んだ。チェック機能が働かず申し訳ない」と述べたというのだ。

 この記事をそのまま紹介したテレビの情報番組では「小郡市も被害者ですね」とコメントしていたが、市のマスコットキャラとは業者が勝手に制作できるような代物なのだろうか。疑問氷解とはいかない記事だったが、その後、たまたま読んだスポーツ報知に別の理由が書かれていた。小郡市にはもともと「彦星くん」「織姫ちゃん」(こちらの表記は漢字)という着ぐるみキャラが存在しており、業者側はインターネット上で見つけた「ひこぼしくん」「おりひめちゃん」を小郡市のキャラと勘違いしたというのだ。

 どちらが正しいのか、市の公式サイトで確認したところ、確かに今年10月、「オリリン」「ヒコリン」なるキャラが誕生している。しかし、これは正確には小郡市ではなく小郡市観光協会のキャラ。一方、公式サイト掲載記事で判断する限り、「彦星くん」「織姫ちゃん」の着ぐるみは少なくとも3年以上前から存在している。掲載されている記事や写真も1本や2本ではない。3年前に福岡市で開かれた定住促進シンポジウムの記事では、<小郡市は、「織姫ちゃん」「彦星くん」と一緒に市のPRを行っています>とわざわざ紹介されているぐらいだから、それなりに定着した存在だったのだろう。

 こうなると、西日本新聞に載っていた「当時そうしたキャラがないのを分かっていながら…」という市の釈明は極めて怪しくなる。この問題、インターネット上にあったデザインを勝手にパクって使った業者が一番悪いのは間違いないが、果たして小郡市側の責任は「チェック機能が働かなかった」ことだけなのだろうか。西日本新聞では小郡市側の発言者が誰なのか明記されていないが、行政内部では周知のはずのキャラを「知らぬ存ぜぬ」で済まそうとしていることを考えると、どうも単純な被害者だったとは思えない。
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