サザエさん像また災難

IMG_4578[1]

 福岡市早良区のシーサイドももち海浜公園に設置されていたサザエさんファミリーのシルエット像がまたも被害に遭った。昨年7月にサザエさん像が壊されたのに続き、2月16日にはタラちゃん像まで折られてしまった。17日夜に現場付近を散歩したところ、残っていたはずのカツオ、ワカメ像までも撤去されており、物寂しい雰囲気になっていた。18日の西日本新聞によると、早良区役所が一時的に避難させたという。このシルエット像が設置されたのは昨年3月25日のことだから、1年もたたずに4体全てが姿を消したことになる。(設置当初の写真は一番下に)

 先に壊されたサザエさん像については募金で再建することになっており、昨年末までに目標の20万円を大きく上回る150万円近くが集まっていた。この浄財で3月にも再建の予定だったというが、今回の事件でご破算になった。幸い多くの募金が集まったことで、いずれシルエット像は元通りになるとは思うが、「めでたし、めでたし」で済ませては被害は今後も続くと思う。

 サザエさん像が被害に遭った際にも書いたが、こういった器物損壊事件で容疑者が逮捕されたケースはほとんど記憶がなく、現実にサザエさん像損壊犯も捕まっていない。刑事罰も損害賠償請求も受けないままだから、容疑者が反省することもない。だから愚行が繰り返される。タラちゃん事件も目撃者のいない未明の犯行であることから今回も捜査は難航するだろうと思うが、所轄の早良警察署には何とか容疑者を捕まえてもらい、愚行の連鎖を断ち切って欲しいものだ。

 過去にも繰り返し紹介してきたが、この街にサザエさん像があるのは2012年5月、日本で二番目の「サザエさん通り」ができたからだ。原作者の長谷川町子さんが戦中・戦後の一時期、現在の早良区西新付近に住んでいたことがあり、今は埋め立てられた海岸を散歩中にサザエさんらの登場人物を思い付いたと言われている。この歴史的経緯を踏まえ、長谷川町子美術館が名称使用を認めてくれた。

 早良区は「サザエさん通り」を街づくりに生かそうと「『サザエさん通り』構想」を策定しているが、この構想の中で今年2016年はかなり重要な年と位置付けられている。漫画『サザエさん』が夕刊フクニチ(福岡にあった夕刊紙)で連載が始まったのは1946年4月で、今年は誕生70周年。さらに通り沿いにあり、構想にも協力的な西南学院が創立100周年、同じく通り沿いにある福岡市総合図書館も開館20周年を迎える。構想で今年は“イベントイヤー”と位置付けられており、それぞれの記念日等に合わせ多種多様なイベントが予定されていることだろう。早良区はこれを弾みに、歩道改良などハード面の整備にも手を広げる段取りだったと思う。しかし、相次ぐ像損壊事件で、出ばなをくじかれたも同然だ。

 長谷川町子美術館側の反応も気になる。“サザエさんの生まれ故郷”だからと、せっかく構想にも協力してくれていたのに、故郷がこうも冷たい仕打ちばかりしていたのでは気分を害さないとも限らない。


IMG_2038.jpg
関連記事
スポンサーサイト
[Edit]

コメント

非公開コメント