旧こども病院解体始まる

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 福岡市中央区唐人町で、旧こども病院の解体工事が始まっている。病院がこの地から東区の人工島に移転してから、すでに2年近く。1980年完成の建物はもともと老朽化しており、空き家になった途端、急速に劣化が進んでいた。まだ、前庭の取り壊しが行われている段階で、病棟の方は手付かずの状態だが、廃虚じみた雰囲気を漂わせていた旧病院撤去がようやくにして始まった。

 解体工事の期間は来年3月15日までで、3社からなる共同企業体が約5億5,800万円で請け負っている。跡地の広さは約17,000平方㍍。更地にした後、どう利用するかについては市から正式発表はないが、高島市長は今年3月議会で「新病院の整備費用に充てるため、売却することを基本に今後検討する」と明言している。市が公共施設として利用する可能性は恐らくゼロに等しいだろう。市内部で利用希望を募ったところ、手を挙げる部局が全くなかったという話も聞く。

 跡地が面しているのは非常に狭い道路だが、市営地下鉄唐人町駅や、市の幹線道路とも言える明治通りから徒歩数分の距離で、唐人町商店街、さらにはヤフオクドームなども近くにある。個人的にはマンション用地として最適な立地だと思ってきたが、家族の意見は「病院跡地に建ったマンションに住みたがるだろうか」と懐疑的だった。

 私は霊感ゼロの人間なので、立地条件や設備がそこそこ良く、なおかつ分譲価格や家賃が安ければ、それでOKだが、土地の来歴を気にする人は案外多いのかもしれない。まして、跡地は藩政時代、枡木屋の獄舎があったとされる場所だ。あまり暗い歴史を掘り返して恨まれるのは嫌だが、幕末にはここで藩内の勤王派が多数処刑されたと伝えられている。住宅用地としては、かなりいわくつきの場所だとは言えるかもしれない。

 跡地周辺に広がるのは数多くの寺に囲まれた静かな住宅地で、藩政時代から寺町だった。この周辺環境を考えれば、集客施設の進出にはなかなか地元がウンとは言わないだろうと想像する。しかも、近隣には2年後の2018年度、新ホークスタウンモールという巨大施設が開業予定で、わざわざ強力ライバルがいる場所に進出を望む企業があるとも思えない(下の写真は旧モールの解体現場)。このほかでは保育園や専門学校、福祉施設、これまでと同じく病院といった跡地利用が思い浮かんだが、跡地売却に当たっては、市側も地元の意見を十分に吸い上げるだろうとは思う。




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