連節バス試行運行始まる


 福岡市で今月8日から、連節バス2台の試行運行が始まった。福岡市は昨年、市中心部にバス高速輸送システム(BRT)なるものを導入する構想を突如として持ち出してきたが、その具体的な中身というのが連節バスを走らせることだ。「突如として持ち出してきた」というのは私の個人的な見解ではなく、予算案を審議した今年3月議会で与党議員の一人が「行政の一部と西鉄が勝手に決めた話で、オレたちには相談がなかった」と相当つむじを曲げていたぐらいだから、急浮上した計画であるのは間違いないだろう。

 上の写真が実際に市内を走っている連節バスで、運行ルートから外れた福岡市中央区黒門付近で回送中の車両を撮影した。連節の名の通り、先頭車両と後部車両との間に節があり、ずいぶん長い車だった。試行運行を担当する西鉄の発表資料によると、バスは全長18㍍で、133人乗り(運転手除く)。車体はオーストラリア、車台はスウェーデン製だという。価格については記載はなかったが、市議会のやり取りによると、1台1億円弱だという。

 当面の試行ルートは、天神―博多港・国際ターミナル(運賃190円)、博多駅―博多港・国際ターミナル(230円)だが、来月からは本命の循環ルートに移行予定。行く行くは市中心部の幹線道路に専用レーンを設け、連節バスを走らせることで定時性を確保した大量輸送を実現し、マイカー流入を防ごうという狙いらしい。博多駅とウォーターフロント地区とを結ぶ大博通りにはロープウェイはじめ“夢のある”交通機関の構想が様々あったようだが、福岡市としては、すでに他都市で実用化され、公共投資も抑えられる連節バスの方が現実的と判断したのだろう。

 しかし、上述のように議会サイドには反発があり、野党・共産党からは「西鉄を儲けさせるだけ」という声すら上がっている。確かに福岡市と西鉄の最近の密着ぶりは異常に感じられる程だが、私企業が儲かるのはけしからんという共産党の論理には「???」だ。また、与党サイドの反発の裏には、議会には事前に相談がなくプライドを傷つけられたということの他に、多大な公共投資が期待される“夢のある”構想が雲散霧消したことへの落胆もあるのではないかと想像している。(※写真は8月25日撮影のものに差し替えた)
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