市役所の広告エレベーター

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 先日、福岡市役所の本庁舎に行き、ギョッとした。エレベーターの扉すべてが銀行や明太子屋などの大広告で覆われていたのだ。何となく噂は聞いていたが、区役所には行っても本庁舎に行くことなどは滅多にないので、初めて実物を目にした。いくばくかの広告収入を得ているのだろうが、正直なところ、“アジアのリーダー都市”を僭称している割には少しみっともない気がした。

 エレベーターの広告は2008年から始まったらしい。このほかにも一部区役所の市民課窓口カウンターや市政だより、市の公式サイトなどにもバンバン広告を呼び込み、年間1億4,933万円(2014年度決算額)の収入を得ているとか。貧乏サラリーマンには目がくらむような巨額だが、7,800億円を超える市の歳入に占める割合は微々たるものでもある。広告収入があるからと言って、我々の住民税が下がるわけでもない。

  あまり見目麗しいとも思えない広告エレベーターに対し、これまで議会サイドからは何の指摘もなかったのだろうかと思い、市議会の会議録をあたってみた。意外なことに批判的な意見は見当たらず、「結婚できない人をゼロにという結婚紹介所の広告が掲載されているが、結婚したくない人もいるのだから不適当ではないか」という、どうでも良いような質問があった程度だった。むしろ、「もっと広告を取れ」と市側を叱咤激励する意見が圧倒的だった。

 行財政改革によって支出を削るだけでは足りず、役所も金を稼ぐべき時代なのかもしれないが、市政だよりや公式サイトはまだしも、市役所のエレベーターにまで広告というのは違和感をぬぐえない。削減できる無駄金はまだまだあるのではないだろうか。例えば、どうでも良いような質問をしている市議の皆さんには議員報酬と政活費とで毎年1,800万円を超える金が支払われている。この方々を10人も減らせば、広告収入程度の金など簡単にひねり出せると思うが。

 エレベーター利用者の大半は福岡市職員や出入りの業者だろうが、一般にも開放されている15階の食堂に行くために使用する市民も少なくないことだろう。エレベーターホールを埋め尽くすかのような広告を見て、市民はどう思うのだろうか。「市は創意工夫してお金を稼いでいる」と感心する市民が多いのならば、何も言うことはないが。
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