ホークスタウン跡地に高層マンション

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 三菱地所がこのほど、再開発を進めるホークスタウン跡地(福岡市中央区地行浜2)に大規模ショッピングモールに加え、2棟の分譲タワーマンションを建設することを明らかにした。跡地へのマンション建設に対しては以前、高島宗一郎・福岡市長が記者会見の場で「交通対策をどう考えているのか」とかみついたことを紹介した(「ホークスタウン再開発」)。跡地がある埋め立て地は、ヤフオクドームという巨大集客施設がある割には交通基盤が貧弱で、そのためホークス戦開催時などには周辺道路は大渋滞するのが日常だ。高島市長でなくとも、こんな場所に大規模タワーマンションを建てるなど個人的にも「あり得ない」と思ってきたが、三菱地所には成算があるのだろう。

 三菱地所が公式サイトに掲載しているニュースリリースによると、ショッピングモールは2018年下期に開業、続いてマンション1期棟が19年下期、2期棟が20年下期に竣功予定だ。2棟とも28階建てで、総戸数は578戸。地行浜2丁目はヤフオクドームのほか、特別支援学校や市の研究機関などがあるだけで、現在は人口ゼロの町だが、少なくとも1,000人以上は移り住んでくることになるだろう。

 高島市長がマンション構想にかみついたのは、交通対策の問題とともに、「ヤフオクドーム周辺は福岡市民にとってのエンターテイメントゾーン。うるさいからと言って(マンション住民から)規制を求められても困る」という点だった。三菱地所側も市長の懸念には一応は配慮したらしく、ニュースリリースには以下の文面がある。

 本計画につきましては、分譲マンションの完成に先立ち商業施設を開業させ、お住まいになる方々が周辺状況を確認した上で、快適に暮らしていただけるよう努めてまいります。

 なお、今回の計画を進めるにあたりましては、エリアの交通環境改善に向け、福岡市をはじめ関係各所と協議の上、自動車動線と分離して安全な歩行者動線を確保するとともに、バス乗り場等の整備による公共交通機関の利便性向上及び商業施設駐車場における料金設定の工夫や周辺道路の交差点改良による渋滞緩和など万全の対策を講じていまいります。

 前段は「規制を求められても困る」に答えた文言で、後段は交通対策について説明している。交通対策は、<駐車場料金を高めに設定することでバスなどの公共交通機関の利用を促す>とも読み取れるが、曖昧な書き方なので真意はわからない。いずれにせよ貧弱な交通基盤をどうにかしない限り、抜本的対策にはならないだろうと思う。

 前段は<あらかじめ周辺環境を理解してもらったうえでマンションを購入してもらうため、移り住んだ後に文句は言わないはず>という意味だと思うが、果たしてどうだろうか。町工場が密集する土地に建てられたマンションを、分譲価格が安いからと納得ずくで購入しながら、後になって「工場がうるさい、臭い」と声高に訴える住民が続出し、町工場を閉鎖に追い込んだ例が全国的にはある。この状況に危機感を抱いた東大阪市は“町工場を守る”条例を制定した程だ。

 2棟のタワーマンション建設予定地は、ホークス戦の度に3万人以上が詰めかけるヤフオクドームのすぐ横だ。住民たちが「試合の応援がうるさい」「交通渋滞がひどい」とクレームをつけだし、やがては「ヤフオクドームを移転させろ」と言い出さないか心配だ。だからといってヤフオクドームを守る条例を制定するわけにもいかないだろうが。写真は1枚目がホークスタウン跡地で、敷地の右奥がタワーマンション建設予定地になる。2枚目が跡地一帯のメインストリート「よかトピア通り」。
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