「天空の道」廃止の方向へ

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 2016年の熊本地震で大規模な地割れや崩落が起き、今も通行止めが続いている熊本県阿蘇市の市道「狩尾幹線」の廃止が検討されている。地元紙の熊本日日新聞などが報じていた。復旧には100億円を超える巨費が必要と見込まれ、仮に国等の補助が得られても市の持ち出しは10億円以上に上る見通し。小さな自治体には到底負担できないという。

 市道「狩尾幹線」では地元の人以外には通用しないと思うが、「天空の道」「ラピュタロード」などと呼ばれている道だと言えば、ご存じの方も多いことだろう。阿蘇外輪山を走る通称ミルクロードから麓に通じる延長5.8㌔の峠道で、雲海が立ちこめる朝には道が空に浮かんでいるようにも見えることから、インターネットなどで話題を呼び、人気の観光地ともなった。残念ながら雲海の季節に行ったことはないが、好天の時でも十分絶景だった。

 ただ、この人気は地元にプラス面ばかりをもたらしたわけではない。写真でもわかるように、車の離合(すれ違い)が難しい狭い道。観光客の殺到は地元民にとっては迷惑な話で、早朝から響く車の騒音に悩まされていた近隣住民もおり、実は被災前から、市道廃止を訴える声が上がっていたという。また、近隣には観光客が金を落としてくれるような飲食店や土産品店などは少なく、人気の割には地元への経済効果は小さかったのではないかと想像される。熊本地震での被災は不幸な出来事だが、廃止には厄介払いという側面があるのかもしれない。

 せっかくの絶景が地震をきっかけに失われることになり、個人的には非常に残念な気がするが、100億円の費用負担が必要となると、よそ者が残せとは簡単に言えない。写真は2014年5月に撮影。
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