福岡高28年ぶり花園へ

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 13日行われた全国高校ラグビー福岡県大会の決勝を観戦してきた。今年は90回の記念大会のため、予選出場校が多い福岡県には2校の全国大会出場枠が与えられている。1枠目は昨季の花園優勝校で、今季も優勝候補とみられる東福岡が順当に手にした(筑紫丘に69-7)が、注目を集めたのは2枠目の筑紫―福岡の対決だ。下馬評は高速BK陣を擁する福岡有利だったが、一方の筑紫もモール攻撃の破壊力は抜群。予想通りの好試合となり、大観衆が詰めかけたレベルファイブスタジアムを沸かせたが、攻守に自慢のスピードを発揮した福岡が21-7で勝利、実に28年ぶり37回目の花園出場を決めた。

 両校には縁もゆかりもないが、正直なところ、心情的にはやや筑紫に肩入れしていた。昨年までの5年間、福岡県大会の決勝はすべて東福岡-筑紫の顔合わせで行われ、いずれも大激戦の末、筑紫が涙をのんできたからだ。東福岡の5年間の花園での戦績は、優勝2回、準優勝1回、ベスト4が1回。特に、昨季は東福岡が圧倒的強さで全国制覇を飾ったが、筑紫との福岡県大会決勝は17-12と薄氷の勝利だった。

 何度挑んでも東福岡の厚い壁に跳ね返される筑紫にドラマを感じる人は多いようで、今年初めには地元民放が同校を主人公にしたドキュメンタリーを放映したほどだ。番組はyoutubeにアップロードされており、かなりの再生回数を数えているようなので、ご覧になった人も多いのではないか。春の大会で80点以上の大差で敗れた筑紫の西村監督が「どん底から這い上がってなんぼぞ!」と選手を鼓舞する姿が非常に印象的だった。

 ところが、この日の決勝戦。レベスタは総じて筑紫がアウェーの状態だった。なにしろ相手の福岡=地元では福高(フッコウ)と呼ばれている=は旧制中学以来の歴史を持つ福岡屈指の名門校で、ラグビーにおいても戦前・戦後で3度の全国優勝を誇る古豪。私が座っていたメーンスタンドの席の周囲も福高OBや関係者らしき観客が多数を占めていた。ただし、バックスタンドに陣取った筑紫応援団のボリュームは凄まじく、レベスタ全体を圧していた。

 試合については、多くを語るほどの知識はないが、高校入学のころから注目されながら、故障続きでなかなか実力を発揮できなかったWTB福岡(非常に紛らわしいが、福岡代表福岡高校のエースは福岡君である)、FB松下ら福高の高速BK陣が大舞台でようやく出そろい、恐ろしいほどのパフォーマンスを見せた。劣勢とみられていた福高FW陣も、ラインアウトやスクラムではむしろ互角以上。出足鋭いタックルも素晴らしく、21-7というスコアだけを見れば、筑紫にとってはここ数年の東福岡戦以上の完敗だ。福高がきょうのような力を見せれば、花園でも十二分に戦えるのではないか。

 敗れた筑紫もFW陣が強烈なドライビングモールで一矢報いた。レギュラーには2年生が多く、来年の飛躍が期待される。王者・東福岡や福高、あるいは今年2枠目の本命と目されていた小倉にも下級生に好素材が多い。花園での東福岡、福岡の活躍はもちろん楽しみだが、県代表が1枠に戻る(であろう)来季の県大会も今から待ち遠しい。


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