旧聞since2009

埋没鳥居はどこに

 “埋没鳥居”と言えば、1914年(大正3年)の桜島大噴火で埋まった鹿児島市の黒神埋没鳥居が有名だが、福岡県新宮町の海岸にも同様の鳥居があったという。1940年(昭和15年)刊行の『福岡県史蹟名勝天然紀念物調査報告書』(以下、『報告書』)で存在を知り、新宮町の担当部署に存否を尋ねたところ、「現存している」との答えが返ってきた。そこで勇んで同町に行き、海岸周辺を2時間ほど探し回ってきた。例によって下調べが不十分だ...

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空の青さが目にしみる

 私が20歳代の大半を過ごした街では毎日深夜になると、ある演歌が民放で流れていた。数十年がたった今も歌詞をほぼ覚えているが、JASRACに金を請求されたくないので、歌い出しだけ紹介すると「♪空の青さが目にしみる 緑したたるみんなみの~」。悲恋を主題にしながらも風光明媚な地元を称える曲だった。 演歌には今も昔もあまり関心はなく、福岡から移り住んだ最初の頃はこの曲が流れ始めると「ウヘー」と思い、チャンネルを変...

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愛宕神社からの眺め

 福岡市西区の愛宕山(標高約60㍍)山上にある愛宕神社は市内では眺めの良い場所の一つだ。これは江戸時代から同様だったらしく、福岡藩の儒学者・貝原益軒も自ら著した藩内の地誌『筑前國続風土記』の中で「此山上にのぼれば、海陸山川の眺め廣くして勝れたる佳景也」と称賛している。 現在、眼前に広がる景色は東側が早良区のシーサイドももち、正面が西区のマリナタウンの近代的な街並みだが、これらの埋め立て地が造られる以...

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刷新された福岡タワーの電飾

 7日夜、福岡市早良区のシーサイドももちをウォーキングしていると、福岡タワーに見慣れないイルミネーションが輝いているのに気付いた。緑色のカラフルなクリスマスツリーに雪が降り、サンタクロースが滑り降り、かなり動きのあるものだった。 タワーが来年開業25周年を迎えるのを機に、老朽・陳腐化したイルミネーションを一新すると聞いていたが、これが新しいバージョンらしい。今夜は試験点灯だったようで、近くの歩道では...

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念願のうすき竹宵

 11月3日、大分県臼杵市で開かれていた「うすき竹宵」に行ってきた。城下町の町並みと風情が残る臼杵の二王座一帯を2万本もの竹ぼんぼりで彩る祭りだ。数年前、祭りの模様を紹介する美しい写真や映像を目して以来、「ぜひ行ってみたい」と思い続けてきたが、なかなか実現する機会に恵まれなかった。今年思い切って出掛けたのだが、臼杵の3日夜の天気予報はあいにくの雨。空模様を心配したが、幸いにも午後9時までの開催時間中は時...

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