旧聞since2009

「親不孝通り」表示板も変更

 福岡市・天神の親不孝通りで、街路灯の表示板を「親不孝通り」に付け替える作業が進んでいる。この通りは2000年以来、「親富孝通り」を名乗っていたが、今年2月、地元商店主らによる話し合いで、以前の愛称「親不孝通り」が復活した。年の瀬になって表示板の変更作業がようやく始まり、通りには現在、新しい親不孝通りの表示板のほか、付け替え前の親富孝通り、さらには旧名を塗りつぶした状態のものまで混在している。 この通...

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廃棄された完全形の鏡

 福岡市博多区井相田の仲島遺跡から、銅鏡が完全な形で出土し、現在、同市早良区の市博物館で展示されている。中国・後漢で1世紀末から2世紀前半頃に作られたとみられる内行花文鏡(ないこうかもんきょう)で、直径はやや小ぶりの11㌢。子孫繁栄を意味する「長宜子孫」の文字が刻まれている。福岡市内で割れていない鏡が出土するのは極めて珍しいらしいが、有力者の墓に副葬されていたわけではなく、不思議なことに弥生時代後期...

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西公園の十月桜

 福岡市中央区西公園の光雲(てるも)神社前で、桜が咲いている。季節はずれの開花だと思い込み、ツイッターでも紹介してしまったのだが、「十月桜」という品種で、そもそも秋から冬にかけて開花する「冬桜」の一種だとわかった。中高年になっても知らないことばかりで、恥ずかしい限り。ただ、言い訳をさせてもらえれば、この桜は春にもしっかり開花するため、私みたいに秋に咲いているのを見て、狂い咲きと早とちりする人が少な...

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失われた「がっしゃい言葉」

 福岡市には昔、博多弁とは全く別の「がっしゃい言葉」という方言があった。藩政時代、武士階級の間で話されていた言葉で、例えば「こっちに来てください」は「こっちに来てがっしゃい」、「行かれる」は「行きがっしゃる」と使われていた。中央区の旧武家町では、戦後も高齢者の間で話されていたと言われるが、現在は消滅状態らしく、福岡市に長年住んでいる私も、この言葉が話されるのを一度も聞いたことはない。文化庁はアイヌ...

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10万匹の野良猫

 福岡市の推計によると、市内には10万匹の野良猫がいるらしい。もっとも、この数字は独自の調査に基づくものではなく、他都市の生息密度を福岡市に当てはめて計算しただけの代物で、どの程度の信頼性があるかはわからない。ただ、市が屋外で回収している猫の死体が毎年6,000~8,000体に上っていることを考えると、相当数の野良猫が生息しているのは間違いなく、市議会でも度々、野良猫対策が取り上げられている。 ひとくちに野良...

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「郷土の英雄」磐井

 筑紫君磐井の墓と推定される八女市の岩戸山古墳横に2年前、岩戸山歴史文化交流館が開館した。岩戸山歴史資料館の老朽化に伴い、八女市が8億7000万円を投じて建設した新資料館。旧資料館は入館料130円と格安ながら、同市の鶴見山古墳出土の武装石人など数々の国重要文化財が展示され、以前このブログの中で、「“羊頭狗肉”ならぬ“羊頭松阪肉”のような驚きのある資料館だった」と紹介したことがある(「岩戸山古墳の新資料館」)...

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