旧聞since2009

天神コアと天神ビブレとの間の段差

 福岡では有名な話だが、福岡市・天神に隣接して並ぶ二つの商業ビル、天神コアと天神ビブレとを結ぶ連絡通路に階段3段分の段差がある。両ビルの前身の商店街時代からこの段差はあり、どういう理由か、段差を残したまま二つのビルは建てられたことになる。では、この段差はなぜ、生じたのだろうか。調べたところ、この辺りには明治時代後半まで「因幡町山」とも呼ばれた小さな丘があり、1911年(明治44)に開通した博多電気軌道(...

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郡役所の礎石が出土していた

 福岡市中央区の赤坂門バス停横の駐車場跡地で2014年暮れから翌年4月にかけて、発掘調査が行われていた。調査地を囲っていたフェンスに「福岡城下町の発掘調査」を行っているとの貼り紙が出されていたが、いったい何の遺構が出たのかはさっぱりわからなかった。そこで古地図などを調べたところ、藩政時代後期、郡役所が設置された場所らしいと判明し、このブログで取り上げたことがある(「福岡城下町の発掘調査」「やっぱり郡役...

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県庁は春日原になる可能性があった

 もう7年も前になるが、福岡県庁舎は上空から見ると「亀井光」と読めるという噂話を紹介したことがある(「『亀井光』伝説」)。亀井光知事の下、福岡県庁舎が博多区東公園に新築移転したのは1981年のことで、それ以前は天神のど真ん中にあった。跡地は現在、アクロス福岡と天神中央公園になっている。東公園移転は唐突に決まった記憶があったので、ざっと経緯を調べてみた。全く覚えていなかったが、移転構想が動き出した当初、...

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脇山口交差点に横断歩道増設

 福岡市早良区の脇山口交差点に3月下旬、ようやく横断歩道が増設された。周辺には西新商店街や修猷館高校、西南学院大などがあり、人通りが非常に多い交差点なのだが、上の地図で示したA~B地点間には横断歩道がなく、歩行者は何十年もの間、AからBに行くには地図の青線で示したルートを通る必要があったのだ。 なぜ、こんなバカげたことがまかり通ってきたのか。この交差点は車の交通量も多く、市内でも有数の渋滞ポイント...

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幻に終わった博多湾淡水湖構想

 福岡市は一級河川を持たない全国唯一の百万都市で、2度の大渇水に見舞われるなど、長年水不足に苦しめられてきた。市は、数々のダムや筑後川導水、海水淡水化施設の建設など水源確保に力を入れてきたが、半世紀前の1960年代、水不足を半永久的に解消するための超巨大プロジェクトが浮上したことがあった。博多湾の一部を堤防で閉め切って多々良川の水を貯め、巨大な淡水湖を造るというもので、先頃、新聞データベースを漁ってい...

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