旧聞since2009

謎だった浮羽稲荷神社の来歴

 農産物直売所巡りのため結構頻繁に通っている福岡県うきは市に、浮羽稲荷という神社がある。直売所巡りのメインルートとなっている国道210号線から少し南側に入った耳納山地東端の山腹にあり、普段は無人の小さな神社だが、石段沿いに連なる93基もの赤い鳥居が壮観だ。最近は、例によって「SNS映えする」と人気らしく、先日、何年振りかで長い石段を登ったところ、写真撮影に忙しい若者たちを複数見かけた。以前はなかった光景だ...

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明治25年の山本與志介暗殺事件

 福岡市が戦前の1939年(昭和14年)に発行した『福岡市市制施行五十年史』重要年表の明治25年(1892年)12月の欄に、次の一文があった。 山本與志介暗殺さる(廿七日) 山本與志介とは何者かというと、実はこのブログでも以前、名前だけは取り上げたことがある。『五十年史』掲載の写真に、「神吉某」なる匿名同然の人物が写っていたことを題材に約1年前、「明治23年の集合写真、神吉某の正体は」という記事を書いたのだが、この...

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日南海岸に溶け込んでいた複製モアイ像

 宮崎県日南市の日南海岸沿いにあるサンメッセ日南に行ってきた。太平洋を見下ろす丘陵上に、モアイ像の複製7体が並ぶ行楽施設。どうせ安っぽい偽物だろうと勝手な先入観を持っていたのだが、初めて実物を見ての感想は「意外にちゃんとしている」だった。もちろん、チリ・イースター島にある本家を見たことがないので、比較はできないが、重量感あふれる石像は、青い空と海がつくり出す日南海岸の景観の中に、不思議なほど溶け込...

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