2020/06/24 街や世相 宇佐神宮で余生を送る『しあわせなクラウス』 以前、大分県宇佐市の宇佐神宮に参拝した際、参道脇にSLが展示されていたので、写真に収めてきた。「神社になぜ、SLが?」と一瞬不思議に思ったが、傍らにあった説明パネルを読み、これが名高い『しあわせなクラウス』だとようやく気付いた。「クラウス号」こと26号蒸気機関車(以下、26号)は、明治時代の九州の鉄道草創期を駆け抜けた車両の唯一の生き残りで、今でも非常に大事にされていることが、漆黒に輝く車体を見るだけで... 続きを読む
2020/06/17 街や世相 日田彦山線復旧、BRT転換で決着 JR日田彦山線(城野~夜明、68.7㌔)のうち、2017年7月の九州北部豪雨で被災し、不通が続いていた添田(福岡県添田町)~夜明(大分県日田市)間の約29㌔が廃線となり、BRT(バス高速輸送システム)に転換されることが事実上決まった。被災区間の沿線自治体(添田町、福岡県東峰村、日田市)の中で、唯一、鉄道での復旧を強硬に訴え続けていた東峰村が涙をのんだ形だ。「村の宝を失った」と、東峰村では悲嘆や不満が渦巻いてい... 続きを読む
2020/06/11 史跡探訪 考古学の不可解さが詰まった那珂八幡古墳 先日、福岡市博多区竹下を歩き回った際、近くにある前方後円墳、那珂八幡古墳を5年ぶりに見てきた。昨年、市埋蔵文化財課が1985年以来の発掘調査を行い、古代史の定説に一石を投じる発見があったと報じられていたが、いったいどこを掘ったのだろうと思いながらも、なかなか行く機会がなかった。現地に立ってみると、今まで埋蔵文化財課のプレハブ倉庫(那珂整理室)があった場所がきれいな更地に変わっていた。ここは古墳の前方... 続きを読む
2020/06/09 街や世相 博多区竹下に今も残る旧・雇用促進住宅 福岡市博多区竹下に所用で行ってきた。小学校3、4年生だった1970年代に2年程住んでいたことがあるが、この街の小学校では、担任だった中年女に徹底的に嫌われ、不愉快な思い出しかない。竹下には二度と足を踏み入れる気はなかったが、遊び場だった神社が福岡平野では最古の前方後円墳だったことを偶然知り、2011年、確認のため禁を破った(「遊び場だった那珂八幡古墳」)。古墳以外でも弥生時代の遺跡などが近辺には多く、そ... 続きを読む
2020/06/05 史跡探訪 稼働を待つ朝倉の水車群 福岡県朝倉市の直売所に農産物を買いに行き、ついでに今月17日からの稼働を始める「菱野の三連水車」を見てきた。今年は5年に一度の作り替えの年に当たるらしく、水車はまだ骨組みの状態で、周囲には水を汲み上げるための柄杓など真新しい部品が積まれていた。新聞やテレビでは三連水車の話題しか取り上げられないが、ほかに久重、三島の二連水車が近くにはある。これらの水車群と、筑後川の水を供給する堀川用水は1990年、セッ... 続きを読む