旧聞since2009

懐かしい水分峠レストハウス

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 写真は、大分県由布市の国道210号線沿いにある旧・水分峠レストハウスだ。この場所は210号線とやまなみハイウェイのちょうど分岐点。以前は、格好の休憩場所として大勢のドライブ客でにぎわったものだが、大分自動車道の開通以降、次第に来店客が減少していたらしく、2年前の5月に閉鎖された。

 それなりに手入れがされているのか、2年間野ざらしの割には状態は良いようだったが、いずれ廃虚になるのは目に見えている。経営していたのは近鉄・別府ロープウェイ。閉鎖を伝える地元紙・大分合同新聞の記事が今もネット上に残っているが、それによると、同社は今後の施設利用について「検討中」と答えている。まさか2年間も検討しているわけではないだろう。

 施設を現在も同社が所有しているかは分からないが、経営難で閉鎖した施設だから、活用が難しいのは理解できる。しかし、九州の誇る観光地、湯布院やくじゅうの玄関口にも当たる場所なのだ。取り壊すにしろ、別の施設に転用するにしろ、早急に取りかかるべきではないか。やはり高速道開通により車の流れが減った一般道沿いで、廃虚となったドライブインなどを時折見かけるが、ああなるのは勘弁してもらいたい。

 写真を撮影したのは、先日、くじゅう方面にドライブした際だが、元「常連客」の一人として寂しいものがあった。昔、ここでカボス風味のドリンクを買ったところ、独特の香り(ズバリ言えば、トイレの芳香剤のような…)で、家族全員が「ウッ」となったことが懐かしい。この商品、まだどこかで販売しているようだったら申し訳ない。個人の感想としてご容赦を。

 この話に関連して、宮崎県野尻町(現在は小林市に合併)の国道268号線沿いにあったドライブイン萩の茶屋を思い出した。ここも宮崎自動車道開通の影響で利用客が減り、経営する宮崎交通が98年に閉鎖した。ただ、飲食施設は閉鎖しても、四季折々の花が植えられた周囲の公園は残すと聞いており、多分健在だろうと思ってその後を調べてみた。

 健在だった。地元の大きなラーメン店が運営を引き継いでおり、今も花の名所として親しまれる一方、ラーメン店も繁盛しているらしい。この店の名物はニラ・もやし炒めをたっぷりのせた「ベトコンラーメン」で、もとは東海地方のご当地ラーメンだとか。次に宮崎に行く機会があったら、今度は国道を通り、名物ラーメンを食べてみたい。
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