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初めてのくじゅう登山道

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 先日、大分県くじゅうに行き、雨ヶ池を散策してきた。本当は坊がつるまで行く予定だったが、高速道で渋滞に遭遇して到着が遅れたうえ、天候も怪しくなり、雨ヶ池で引き返した。名前通り、雨が降り続くと池になるという雨ヶ池だが、現在は草原状態で、イブキトラノオが小さな稲穂のような白い花を咲かせていた。

 実はくじゅうの登山道をたどるのは今回が初めてだった。景観を気に入り、何度も来た場所だが、山登りにはまったく関心がなく、登山口の長者原にあるタデ原湿原を巡ったり、レストハウスで食事を取ったりするだけで十分満足していた。有名な坊がつるに興味がないわけではなかったが、登山靴さえ持っていなかったため、タデ原湿原の先に踏み込もうという気は起きなかった。

 最近、福岡周辺に残る古代山城跡を巡るため、やむなく安物のトレッキングシューズを買った。だからと言って、1,700㍍級の山々が連なるくじゅう連山にいきなり挑戦しようという気になったわけではないが、改めて標高を調べて見ると、長者原がすでに1,000㍍を超えた場所にあり、雨ヶ池が1,350㍍、雨ヶ池から下った場所にある坊がつるが1,200㍍。一度は登っても損はないと思い始めた。

 実際に登ってみて、傾斜自体は想像していたよりも緩やかで、ほとんど息を切らすこともなく雨ヶ池にたどり着いた。ただ、ガレ場というのか岩だらけの道には、特に下山の際に難儀した。また、道筋が所々わかりづらい場所があり、薄暗くなったら迷いかねないことを痛感した。過去には実際、長者原へ下山中の一行が指山に迷い込んで一晩を明かし、大騒ぎになったことがあるらしい。こういった怖さは、憩いの場として整備された低山にはない。

 長者原に下りると、思いのほか天候が良く、せっかくだからとタデ原湿原を歩いた。ヒゴタイの花は緑色だったが、すでにまん丸に膨らんでおり、見頃は間もなくのようだった。
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