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日本一の大観覧車その後

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 福岡市西区の商業施設にあった日本一の観覧車「スカイドリームフクオカ」が営業を停止してから、もう1年以上になる。売却先の台湾に運ぶため、すぐにも解体されるという話だったが、ゴンドラこそ取り外されたものの、依然として巨大な姿をとどめている。

 この写真では分かりにくいが、高さは実に120m。隣に小さな観覧車が見えるが、意外にもこれも60m程の高さがあり、結構な大きさだ。「双子の観覧車」は福岡のランドマークとも言われ、夜間ライトアップされた姿はきれいなものだった。現在は小さい方の「スカイホイール」だけが福岡の夜を彩っているが、往時を知る人間には少し寂しい風景だ。

 スカイドリームを経営していたのは、台湾の海運会社エバーグリーンのグループ企業。収支自体は黒字だったらしいが、徐々に入場者が落ちており、先行きを懸念しての売却だったという。確かに、福岡の人間は飽きるのが早い。全盛期に驚くほどの人を集めながら、いつの間にか閑古鳥が鳴いていた施設もベイサイドプレイス博多、マリゾンなど数多い。福岡人の気質を思えば、賢明な判断と言えるかもしれない。

 ただ、観覧車の解体が終わり、台湾に運ばれるのはいつになるのだろうか。すでに1年以上も風雨にさらされており、もう一度使い物になるのか、人ごとながら心配になる。
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