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西公園のバショウ、たわわに実をつける

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 福岡市に桜の開花宣言が出された21日、開花状況を確かめようと福岡市中央区の西公園を散策してきた。1,300本の桜が植えられている市内有数の名所で、日本さくらの会が選定した「日本さくら名所100選」にも選ばれている。開花宣言が出されたばかりなので、ソメイヨシノはまだ、日当たりの良い場所で数輪が咲いている程度だったが、ピンク色の花を咲かせる陽光桜はちょうど見頃で、アマチュアカメラマンの人気を集めていた。

 その陽光桜以上に私が目を奪われたのは、たわわに実をつけたバショウだ。最初はバナナと勘違いして、ツイッターでも紹介してしまった。両者はいずれもバショウ科バショウ属に属する近縁種で、なかなか見分けはつかないものの、熱帯原産のバナナは日本では屋外での栽培は難しいらしい。ということは、西公園で実をつけているのはバショウと考えるのが正解だろう。確認した限りでは、公園西側にある料亭「鵜来見亭」の周辺に約20株、さらに展望台から東側に下っていく道沿いの斜面にも10株弱が育っている。同一の場所から複数の茎が伸びているので、カウントの仕方が正しいのか、今ひとつ自信がないが。

 この公園は荒津山(または荒戸山)という博多湾に突き出た標高50㍍の丘陵に整備された県営公園で、桜に続いてツツジが咲き誇り、秋にはモミジやイチョウの紅葉(黄葉)、冬になれば赤いツバキの花が散策者の目を楽しませる。また、園内には福岡藩祖の黒田如水、初代藩主の長政を祀る光雲(てるも)神社など複数の神社が鎮座するほか、福岡藩が生んだ勤王の志士・平野国臣の銅像、同じく勤王派の家老・加藤司書の歌碑なども立ち、福岡藩の歴史にも色濃く彩られている。

 何が言いたいのかと言えば、植栽にしろ歴史にしろ、この公園は和風の装いなのだ。バショウの原産地は中国らしいが、松尾芭蕉の俳号にも使われているぐらいだから、日本の歴史に十分溶け込んだ植物ではあるのだろう。しかし、バナナと区別がつかないほど見た目は熱帯風のため、この公園の中で桜やイチョウに交じっているのを見ると、何となく場違いな印象だ。植栽にバラエティを持たせるのを狙って、敢えて植えたのだろうか。

 写真は展望台東側で撮影した。まだ実は小さく、青々としているものの、これだけたわわに実っていると先々が楽しみになるが、バショウの実は種や繊維質が多く、食用には適さないという。だとしたらバショウかバナナかを見分けるのは、皮をむいてみるのが最も確実な方法ということになる。
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